ヘーゼルナッツとは、アーモンド・カシューナッツと並んで世界三大ナッツと呼ばれるほど、代表的なナッツ類の1つです。香りと風味が特徴的なヘーゼルナッツは、フレーバーに使用されたり、チョコなどのお菓子に使用されていますね。
しかし、フレーバーとしてはよく親しまれても、ヘーゼルナッツそのものを食べている方は少ないのではないでしょうか?実はヘーゼルナッツには、オレイン酸やミネラル・ビタミンなどのたっぷりの栄養成分が含まれ、健康や美容の維持におすすめの食材なのです!
今回は、東京上野・アメ横で1956年から続くナッツとドライフルーツの専門店・小島屋の視点から、そんなヘーゼルナッツの魅力や特徴についてたっぷりお伝えしていきます!
ヘーゼルナッツとは?~原産や特徴~
ヘーゼルナッツとは、その独特の風味と香りが特徴的なナッツです。よくコーヒーやラテのフレーバーやお菓子に使用されていますね。ペースト状にしてキャラメリゼした「プラリネ」も有名です。見た目としては、どんくりのような殻がついているのが特徴で、大きさはどんくりよりも大きいです。
原産地はトルコであり、紀元前の時代つまり2000年以上も前から食べられていたとされています。現在でも生産量はトルコが世界一。黒海に近い気候が栽培に適しており、香り高い最高のヘーゼルナッツが採れる国です。
また、ヘーゼルナッツの特徴として高い栄養価が注目されています。3大栄養素である炭水化物・タンパク質・脂質をはじめ、各ビタミンやミネラルなど、数え切れないほど多くの栄養成分が含まれています。次章では、特にヘーゼルナッツに多く含まれるものや特徴的な成分について紹介します。
ヘーゼルナッツに含まれる栄養成分
ナッツの中でダントツの含有量『オレイン酸』
オレイン酸とは、脂質である脂肪酸の1種で、オリーブオイルにも含まれることで知られる健康によい脂質成分です。悪玉コレステロールを抑え、血液をサラサラにしてくれる働きがあります。また、代謝を促す働きや、細胞を酸化させる活性酸素を抑える抗酸化作用も持ちます。
オレイン酸は他のナッツにも含まれますが、ヘーゼルナッツはその中でもトップクラスの含有量です。ナッツの中でもオレイン酸が多いと言われるアーモンドの1.6倍、マカダミアナッツの1.3倍ものオレイン酸が含まれています。
【参考】脂肪酸のはたらき-日本植物油協会
腸内環境を整える『食物繊維』
食物繊維とは、3大栄養素・ビタミン・ミネラルと並んで第6の栄養素とも言われる重要な栄養成分です。不溶性と水溶性の2種類があり、ヘーゼルナッツは主に不溶性の食物繊維が多く含まれます。不溶性食物繊維は、腸内で水分を含んで大きくなり、便通を整えます。また、有害物質を吸着し善玉菌が活動しやすい健康な腸内環境を作る働きもあります。
お肌の健康を守る『ビオチン』
ビオチンとは、水溶性ビタミンの1種です。代謝を促し、皮膚や粘膜を正常に維持し、髪や爪の健康に関わっています。不足するとアトピー性皮膚炎や脱毛などの皮膚症状が現れます。ヘーゼルナッツは、他のナッツと比べてもビオチンの含有量が多いとされています。
アンチエイジングの代表格『ビタミンE』
ビタミンEは、抗酸化ビタミンとも言われるビタミンです。細胞を酸化させ、老化や病気を引き起こすとされる活性酸素の生成を抑える働きがあります。ヘーゼルナッツにはこのビタミンEが多く含まれており、脂質やコレステロールの酸化を抑えて血管の健康を守る効果があります。
抗酸化にも効果が?『マンガン』
マンガンは、体内の様々な働きに関与するミネラルの1種です。脂質の代謝や、血糖値のコントロールなど、さまざまな機能に関与しています。
また、細胞や組織の酸化原因となる活性酸素を分解する酵素である、マンガンスーパーオキシドジスムターゼ (MnSOD) の構成成分ですので、活性酸素を分解し老化を予防する効果があるとされています。
【参考】特集:SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)-コスモ・バイオ株式会社
マンガン解説-「健康食品」の安全性・有効性情報(国立研究開発法人)
骨を作る『カルシウム』
カルシウムは、ご存知の通り骨を作る成分です。体内のカルシウムのほとんどは、リンというミネラルと結合して骨や歯を形成しています。中年以後の女性に多い骨粗鬆症は、カルシウム不足により助長されますので、外から補うことが重要です。他にも、筋肉収縮や神経伝達にも重要な役割を果たしています。
ヘーゼルナッツが持つ効果効能とは?
アンチエイジング&美肌効果
ヘーゼルナッツには、抗酸化作用のあるオレイン酸とビタミンEがたっぷりと含まれています。また、活性酸素を分解する酵素の1つであるMnSODの構成成分も含んでいます。そのため、細胞の酸化を抑える効能を持ち、アンチエイジング効果があります。
また肌や髪の健康に有効なビオチンやミネラル・ビタミンを含んでいるので、美肌&美髪効果も期待できるのです。
血液サラサラ効果で生活習慣病を予防
抗酸化物質や、活性酸素を分解する成分が含まれていることで、細胞が酸化することでできてしまう過酸化脂質の生成が抑えられます。過酸化脂質は、がんや老化、動脈硬化をを引き起こすとされる物質です。そのためヘーゼルナッツには、動脈硬化を原因とする心疾患などの生活習慣病を予防する効果があります。
また食物繊維も含まれており、血糖値の上昇を緩やかにする効能もあるので、糖尿病の予防にも効果があります。ミネラルも豊富で骨粗鬆症の予防にも効果的です。
腸内環境の改善
ヘーゼルナッツに多く含まれる不溶性食物繊維は、便通をよくするだけでなく有害物質を取り除いて善玉菌を増やし、健康な腸内環境を作る働きもあります。腸内環境が改善されると、腸のバリア機能が働いて免疫機能が向上したり、ビタミンを多く作ることができたりなど、からだ全体の健康の維持につながります。
ヘーゼルナッツのおすすめの食べ方
1日のおすすめ摂取量は?
ヘーゼルナッツのおすすめの摂取量は、1日に10~20粒程度です。ヘーゼルナッツは、100gで684kcal(1粒≒1.5g≒10kcal)とかなり高カロリーなので、食べ過ぎに注意すべき食材です。厚生労働省が薦めるおやつの目安量は200kcalですが、ヘーゼルナッツ10~20粒は約100~200calですのでこれに収まる計算です。
ただし、これは無添加のヘーゼルナッツのみを食べた場合です。塩味が付いたりチョコレート加工されているものはさらにカロリーが高いので、食べ過ぎにはより注意が必要です。
おすすめの食べ方&レシピ
ここで小島屋おすすめのヘーゼルナッツを紹介します!
小島屋では、剥いたヘーゼルナッツを素焼きにしたものはもちろん、殻付きのまま素焼きにしたもの、また塩味をつけたものなど数種類のヘーゼルナッツをご用意しております。ぜひお好みのナッツを見つけてみてくださいね。
おすすめの食べ方①お酒のおつまみに
ヘーゼルナッツは、お酒のおつまみにぴったりです。特に、殻付きヘーゼルナッツで殻をむきながら香りを楽しむのはいかがでしょうか?塩味がついたものもお酒に合いますが、素焼きのものも香りが引き立っているのでおすすめですよ。
おすすめの食べ方②お菓子や料理に
お菓子や料理に使いやすいのは、剥き身の素焼きヘーゼルナッツです。砕くなどの加工がしやすいので、お菓子の材料やトッピングにしてもよいですね。
ここで料理に使うレシピを1つ紹介しましょう。「スパイシーナッツのメキシカンサラダ」は、スパイスとナッツを組み合わせたドレッシングを使用したサラダです。香りと風味が特徴的なヘーゼルナッツは、ドレッシングにするとサラダの美味しさが引き立ちます。
ヘーゼルナッツを美味しく食べて身体を美しく健康に
お菓子のイメージが強いヘーゼルナッツですが、様々な食べ方で日常生活に取り入れることで、健康や美容への効果が得られるナッツです。ヘーゼルナッツを美味しく食べて、美しく元気な身体を手に入れましょう!
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よくある質問
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ヘーゼルナッツの健康効果は?
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ヘーゼルナッツにはビタミンEなどの抗酸化物質が含まれ、がんや老化、動脈硬化をを引き起こすとされる過酸化脂質の生成が抑えられます。そのためヘーゼルナッツには、動脈硬化を原因とする心疾患などの生活習慣病を予防する効果があります。また食物繊維も含まれ、血糖値の上昇を緩やかにする効能もあるので、糖尿病の予防にも効果があります。ミネラルも豊富で骨粗鬆症の予防にも効果的です。
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ヘーゼルナッツの主成分は何ですか?
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ヘーゼルナッツは約6~7割が脂質ですが、そのほとんどが健康に良いとされるオレイン酸です。オレイン酸は悪玉コレステロールの上昇を抑え、血液をサラサラにしてくれる働きがあります。また、代謝を促す働きや、細胞を酸化させる活性酸素を抑える抗酸化作用も持ちます。ちなみに、オレイン酸は他のナッツにも含まれますが、ヘーゼルナッツはその中でもトップクラスの含有量です。