ピーナッツといえば、おつまみの定番ですよね。一年中出回っているイメージを持つ人は多いですが、実はピーナッツにも旬があります。それが、落花生の新豆の時期。お米に「新米」があるように、落花生にも「新豆」があるのです。
”新物は味が違う!”とはよく言いますが、新豆の時期の落花生は何が良いのでしょうか?また、品種によって時期に違いはあるのでしょうか?今回は、東京上野・アメ横で1956年から続くナッツとドライフルーツの専門店・小島屋の視点から、このような疑問について解説していきます!
おすすめの落花生や、美味しい落花生(ピーナッツ)の選び方・食べ方についても紹介するので要チェックです♪
落花生(ピーナッツ)とは?
原産は?日本での名産地は?
落花生の原産は南アメリカのアンデス山麓とされています。日本には江戸時代に中国から伝わり、当時は「南京豆」と呼ばれていました。今は世界中で栽培され、特に中国・インドで多く生産されています。
日本では供給のうち約9割を輸入しており、国産は1割のみ。国産品のほとんど(7〜8割)は、千葉県で生産されています。中でも八街(やちまた)は落花生の名産地で、千葉半立(はんだち)、中手豊(ナカテユタカ)、郷の香(サトノカ)など知名度の高い品種を揃えています。
落花生はナッツ?豆?
落花生とは、マメ科ラッカセイ属の一年草です。殻を割ると、一般的にピーナッツと呼ばれる種子が出てきます。ナッツと思われていることも多いピーナッツですが、実は豆類というわけですね。
但し、落花生(ピーナッツ)は他の豆類に比べると脂質の割合が高く、一般的なナッツの栄養素比率に近いこともあり、ナッツ類とまとめられることもあります。比率としては、たんぱく質が約25%、脂質が約50%(体に良いとされる不飽和脂肪酸は40%)、炭水化物が約20%です。
他の栄養素としては、塩分を排出してくれるカリウムや、代謝を上げるビタミンB群などが豊富で、渋皮には抗酸化作用のあるポリフェノールも含まれます。(ピーナッツの栄養・効果については以下の記事もどうぞ↓↓)
≪ピーナッツの栄養とは?実は健康効果がたくさん!落花生でニキビ・鼻血になるのは誤解?美味しく食べてピーナッツ効果を得よう!≫
旬のお豆=「新豆」の時期と特徴
新豆の最大の特徴は香り
そんな落花生の新豆は、いつもの落花生に比べると何が違うのでしょう?最も大きな特徴は、豆の香り。新豆は収穫したてで新鮮なので、以前に収穫し保管された落花生に比べると、強く豊かな香りを感じることができるのです。
落花生の種類と旬の時期
落花生の旬とはつまり、落花生の実が生る時期のことです。落花生ができるまでの流れとしては、5月に種まき・発芽→8月に開花→9月以降に実がなる、というのが一般的ですが、1年間保存するためには、ここからさらに乾燥させる工程が必要となります。(ちなみに、秋に「花が落ちて実が生る」というのが落花生の由来ですね。)
そのため新豆の時期は、新米と同じく、実り豊かな「秋」。但し、落花生の種類によっても多少変わります。ここからは、日本の落花生の名産地、千葉を代表する主な品種とその旬の時期について紹介していきましょう。
郷の香(サトノカ)
郷の香は、茹で落花生のために作られた品種。落花生といえば煎って食べるものというイメージが強いですが、千葉をはじめ一部の地域では、茹でて落花生を食べることもあります。郷の香は一般的な落花生よりも大粒で、甘みが強く、柔らかいのが特徴です。
茹で落花生は収穫時期が早いうえ乾燥させずに加工されるため、新豆の時期も8月下旬~9月初旬と早めとなっています。(同じ茹で落花生用の大粒品種「おおまさり」は、郷の香が出た直後の9月頃が新豆の時期です。)
中手豊(ナカテユタカ)
中手豊は、炒り落花生として食べられる品種です。後に紹介する半立よりも粒が大きく、甘みはあるもののあっさりとした味わいが特徴とされます。
9月下旬~10月初旬に収穫されますが、落花生は収穫されてから数週間じっくり乾燥させる必要があるため、中手豊の新豆時期は10月半ば頃となります。炒り落花生の品種の中では、早く出回る品種の1つです。(甘い味わいが特徴のQナッツという品種も同時期です)
千葉半立(はんだち)
千葉半立は、千葉産落花生の中でも最高級と言われる品種。主に煎り落花生として食べられることが多いです。やや小粒ですが、とても香ばしく、コクと甘みの深さが特徴となっています。
半立は10月頃に収穫され、11月半ばに新豆の時期を迎えます。特に味が良いと言われる内地の半立(はんだち)は12月の新豆と時期が遅くなる傾向があります。栽培が難しく収穫量も少なめなので、「幻の豆」と言われることも。他の落花生に比べると値段は少し高めですが、長い間ずっと人気を集めている品種です。
落花生の美味しい食べ方
まず美味しい落花生を見極めよう
落花生(ピーナッツ)を美味しく食べるには、丁寧に作られた美味しい落花生を選ぶことがまずは重要となります。新豆だからといって早く出回れば早いほど良いというわけではなく、ピーナッツの味を引き出すために必要な工程を経ていることが大切です。
一般的な炒り落花生で言えば、産地と品種はもちろん、十分な時間をかけてしっかり乾燥させているかという点も重要です。というのも、ピーナッツは十分な秋風で乾燥させられることでデンプンが糖に変わって甘みが増すからです。
また炒り方も重要で、焙煎の仕方や程度によって豆の味も変わります。これらは全て各メーカーや製造者が行っていることですので、美味しい落花生選びのためには信頼できるメーカー・製造者を見つけることも重要となりますね。
おすすめの落花生(ピーナッツ)
ここで、小島屋のおすすめ落花生(ピーナッツ)を紹介させてください!
小島屋の落花生は3種類。すべて千葉・八街産です。素煎り・殻付き煎りは「半立」を、バタピーは「ナカテユタカ」を使用しています。しっかり乾燥させるのはもちろん、最後の焙煎にもこだわり、ナッツと豆一筋の職人さんにお願いしております。
素焼き・殻付き落花生については無塩・無油での焙煎なので、半立の豆の味をよりじっくり楽しんでいただけますよ♪
落花生の旬を知って新豆を楽しもう
落花生(ピーナッツ)の種類や特徴、さらにそれぞれの新豆の時期や旬について紹介してきました。千葉県の落花生を食べてみたくなった!という方も多いと思います。ぜひ美味しい落花生を見つけて食べてみてくださいね♪
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よくある質問
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落花生が旬の時期はいつですか?
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【落花生の旬は9月~11月】落花生の旬とはつまり、落花生の実が生る時期のことです。落花生ができるまでの流れとしては、5月に種まき・発芽→8月に開花→9月以降に実がなる、というのが一般的ですが、1年間保存するためには、ここからさらに乾燥させる工程が必要となります。そのため新豆の時期は、新米と同じく、実り豊かな「秋」。但し、落花生の種類によっても多少変わります。
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落花生おおまさりの旬はいつですか?
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通常の落花生の約2倍の大きさがあり、茹で落花生として食べられている「おおまさり」。茹で落花生は収穫時期が早いうえ乾燥させずに加工されるため、新豆の時期も8月下旬~9月初旬と早めとなっています。同じく茹で落花生用の「郷の香」に続き、「おおまさり」の旬は9月頃です。
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千葉県の落花生の収穫時期はいつですか?
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落花生の時期は、新米と同じく実り豊かな「秋」。但し、落花生の種類によっても多少変わります。茹で落花生として作られた「郷の香」は8月下旬~9月初旬、大きさが特徴の「おおまさり」は9月頃、炒り落花生として食べられる「中手豊」は10月半ば、最高級品種とされる「半立」は11月半ばが旬となっています。
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落花生の収穫時期は何月?
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落花生の収穫時期は、品種にもよりますが8月末~11月頃とされます。収穫時期の目安は、さやの網目がはっきりしたものが全体の80%となったときとされています。茎や葉っぱが黄色くなり、下葉が枯れてくるのもポイントです。