バナナといえば、エネルギー豊富で栄養補給にぴったり!というイメージが強い一方で、「バナナは毎日食べると健康に悪い!危険!」と言われることもあるんだとか。これは事実なのでしょうか。
確かに、バナナを食べてはいけない/避けるべき病気があるのも事実ですが、健常者にとってバナナは、手軽に栄養を取れるおすすめ食材です。今回は、そんなバナナの効能を解説し、さらに、いつ食べると効果的なのか?という疑問にもお答えします。また、ドライフルーツの専門店・小島屋のおすすめ商品についてもご紹介しましょう。
バナナは1日の活動に必要な栄養満点!
まずは、バナナに関する基本的な事柄を確認しておきます。
バナナに種がないのは「栄養生殖」のため
そもそも、バナナには種がないのをご存知ですか?通常、果物や野菜は種の入った果実を作ることで、次の世代にバトンを渡しますよね。では、バナナに種がない理由はなんなのでしょうか。それは、バナナが「栄養生殖」をするからです。
栄養生殖とは、茎や根・葉といった一部分を植え付けると、再びその個体が形成される生殖の方法です。栄養生殖をする食べ物は、ジャガイモやトマトが代表的で、他にも種なしぶどうも同様の増え方をします。種なしバナナの増やし方では、茎の根元の脇から出てくる新芽を使って、次の代のバナナを育てるそうです。
バナナは運動中や朝の栄養補給にぴったり
では、バナナにはどんな栄養が含まれ、いつ食べると効果的なのでしょうか。実はバナナは比較的早くエネルギーに変わる食べ物であるため、筋トレ前やマラソン前の栄養補給にぴったりだとされています。
ただ、エネルギーに変わりやすいというと「バナナには糖分が多くて毎日食べると危険なのでは」と思われがちです。しかし、バナナには最も吸収の早い単糖類の他、ゆっくり分解されるでんぷんも豊富。血糖値の上昇が比較的緩やかで腹持ちも良いので、朝の栄養補給にもおすすめです。
バナナの栄養成分表を見てみよう
バナナ一本は、中くらいサイズの可食部で100g程度です。ここで、バナナ一本分のカロリー・炭水化物・タンパク質といった基本的な栄養素を確認しましょう。ここでは、比較としていちご・みかん・りんごの栄養成分表と比べてみます。
バナナの栄養成分表示
(100gあたり) | バナナ | いちご | りんご | みかん |
カロリー | 93kcal | 31kcal | 56kcal | 49kcal |
炭水化物 | 21.1g | 6.6g | 13.5g | 11.5g |
タンパク質 | 1.1g | 0.9g | 0.2g | 0.5g | 食物繊維 | 1.1g | 1.4g | 1.9g | 0.7g |
カリウム | 360mg | 170mg | 120mg | 130mg |
鉄 | 0.3mg | 0.3mg | 0.1mg | 0.1mg |
マグネシウム | 32mg | 13mg | 5mg | 11mg |
ビタミンB1 | 0.05mg | 0.03mg | 0.02mg | 0.07mg |
ビタミンB2 | 0.04mg | 0.02mg | 0.01mg | 0.04mg |
ナイアシン | 0.7mg | 0.4mg | 0.1mg | 0.2mg |
ビタミンC | 16mg | 62mg | 6mg | 35mg |
βカロテン | 42mg | 17mg | 22mg | 21mg |
【参考】日本食品標準成分表2020年版(八訂)-文部科学省
※みかんは「うんしゅうみかん じょうのう 早生 生」、りんごは「皮つき 生」の値を参照
バナナは一本の可食部が約100gなので、カロリー計算や栄養価計算も簡単ですね。(参考までに、いちご100gは普通サイズ5個程度、りんご100gは一般的なふじだと1/3カット程度、みかん可食部100gは、中~大玉1個分程度です。)
このように、バナナは一本で炭水化物、タンパク質もしっかり取れることがわかります。その他、カリウムやマグネシウムといったミネラルや、ビタミンB1/B2などのビタミンも豊富です。バナナと他の果物を比べるとビタミンCがやや少ないようにも見えますが、総合的にみるとかなりバランスのとれた栄養素だと言えるでしょう。
バナナは赤ちゃんの離乳食にもおすすめ
離乳食では、炭水化物の多いバナナは主食とみなされ、離乳食がはじまる生後5~6カ月から、加熱してペースト状にすることで食べることができます。赤ちゃんがバナナを生で食べられるようになるのはいつからかというと、だいたい中期頃。また後期になると、歯ぐきで潰せる硬さが目安になるので、バナナの食感がぴったりになりますよ。
(しかし、バナナはアレルギーを起こす可能性がありますので、最初に与えるときには他の食品と混ぜずに一口から試しましょう)
赤ちゃんに与えるバナナの量は、初期ではスプーン一杯分、中期では20~30g、後期では30~40gとされます。また、中期以後の離乳食では他の食材も取っていくことが重要で、バナナと芋、バナナと豆腐といった組み合わせも人気です。
バナナの栄養とその効果・効能
バナナを毎日食べるとどんな効果があり、さらに、いつ食べるとより効果的なのでしょうか。まずバナナの効能には、正常な血圧を保つ、疲労回復、集中力アップなどがあります。
バナナを毎日食べるとどうなる?
いくら栄養が豊富だからとはいえ、炭水化物が多めなバナナを毎日食べると太るのでは?と思われる方も多いです。しかし、バナナによる満腹感を活かしてダイエット中のおやつにすることで、むしろ「バナナを毎日食べて痩せる」という効果も期待できます。
しかし、「朝にバナナは食べない方が良い」などネガティブな意見がネット上にかかれていることも事実。これは、バナナが体を冷やす性質があるためとされますが、1本程度であれば問題ないでしょう。
バナナの効能4選
バナナの効能①血圧の安定
バナナには、高血圧を予防する効能が期待されています。これは、バナナに豊富なカリウムのおかげ。カリウムには、体内の余分な水分をナトリウムとともに排出しやすくする効果があり、塩分過剰による高血圧やむくみの予防に役立ちます。
バナナの血圧安定効果を期待するのであれば、いつ食べるべきか、というよりも推奨された目標量に注意しましょう。(ただし、後述するようにバナナを食べてはいけない病気もあるので注意が必要です)
バナナの効能②うつっぽい気持ちに
バナナにはトリプトファンというアミノ酸が含まれ、神経伝達をコントロールするセロトニンという物質の原料となります。これはイライラを抑えたり不安を軽減させたりなど、情緒の安定効果があるため、気分が落ち込んだ時に、おすすめです。
さらにセロトニンは、眠りホルモンでもあるメラトニンを合成し、安眠効果も期待できます。ちなみに、バナナによる安眠の効能を得るには、意外と夜ではなく、朝バナナがおすすめです。
バナナの効能③疲労回復
疲労の回復には、エネルギーのもとになる糖質と、それを効率よくエネルギーに変えるためのビタミンが重要です。バナナには、様々な糖質が含まれるだけでなく、それらをもとにエネルギーを作るためのビタミンB群も含まれます。ビタミンB群により代謝があがり、疲れを早く回復させるのにつながりますよ。
バナナの効能④ダイエット効果も
バナナを毎日食べると、ダイエット効果も期待できます。その理由は、バナナによる満腹感のおかげ。食前に食べたり、小腹がすいたおやつの時間に食べるのがおすすめです。また、バナナの食物繊維のおかげで便秘が解消され、代謝の良い土台を作ることができるのもポイントです。
さらに、美容にも嬉しいのがβカロテンによる抗酸化作用。細胞を若々しく保ち、美肌にも効果が期待できます。「バナナは毎日食べると危険!」ではなく、むしろ毎日食べたい果物と言えますね。
バナナの効能は朝・昼・夜で異なる!
バナナといえば、朝ごはんに添えたり、筋トレや運動前のエネルギー補給として昼間に食べるイメージがあるかもしれませんが、実は夜に食べる「夜バナナ」も効果があるとして注目されています。ここで、食べるタイミングによる効果の違いを確認しましょう。
①朝バナナの効能
バナナだけを朝食にするのは良くないですが、いつもの朝食前にバナナをプラスするのが効果的です。朝バナナは朝から動くためのエネルギーを補給するのにぴったり。寝起きの脳に糖分が送られるので、朝からしっかりと頭を働かせることができます。
また、バナナには安眠効果がありますが、このホルモンが作り始められるのは、実は朝。朝バナナが、夜の安眠の準備にもなるのです。
②昼バナナの効能
お昼下がりのお仕事中、また夕方の運動前など、もうひと頑張りしたい!という時のおやつによいのが昼バナナ。エネルギーとともにビタミンB群やミネラルも補給できます。また、小腹がすいたときもお菓子や菓子パンなどではなくバナナがおすすめ。1本程度のバナナなら毎日食べても危険ではないですし、腹持ちも良いのでダイエット中にもおすすめです。
③夜バナナの効能
バナナを夜に食べると太る?と思われがちですが、実は逆。「夜バナナで8割の不調は治る!」という本も出版されており、便秘が解消された、ダイエットに成功して痩せた、イライラしなくなった、といった効果が紹介されています。
夜バナナのやり方は、夕食前にバナナを1本食べること。夜バナナというと寝る前に食べると思われがちですが、寝る直前ではなく、遅くとも寝る1時間前までに食べるようにしましょう。
バナナは毎日食べると危険!?という声も
健康効果が高いバナナですが、やはり「毎日食べると危険、食べ過ぎは害になる!」という声もあります。確かに、バナナを食べてはいけない病気があるのも事実なので、正しく知っておきましょう。
バナナが健康に悪いと言われる理由
バナナも食べ過ぎは害になりますが、その大きな理由はシュウ酸と、後述するカリウムです。シュウ酸とは、尿路結石の原因となる物質で、野菜やお茶など日常的な食品にも含まれます。
シュウ酸は、カルシウムと一緒に摂取することで便から排出されるため、毎日かなりの量のバナナを食べなければ危険はなく、ましてや死亡することもありません。1日に1~2本のバナナであれば問題はないでしょう。
バナナを食べてはいけない病気もあるので注意
バナナを毎日食べると危険となる病気もあります。それが腎不全です。腎不全の人がカリウムの多いバナナ等を食べ過ぎると、カリウムが体内に蓄積し、危険な不整脈が引き起こされ、最悪の場合死亡に至る可能性もあります。しかし、腎不全などによるカリウム制限のない方は心配ありません。むしろ、高血圧の人は食べるべき食べ物と言えるでしょう。
バナナの栄養は冷凍/乾燥によっても変わる
バナナは冷凍で栄養価があがる?
バナナを冷凍すると栄養価が下がってダメなのでは?と思われるかもしれませんが、収獲直後に冷凍された食品は、基本的に多くの栄養素が失われることなく保存されます。さらに冷凍バナナは、そのまま食べるよりも効果的に栄養素を摂取することができます。
特に冷凍バナナは、ビタミンCや抗酸化物質といった栄養素が増えるとされており、ダイエットや美肌効果も期待できますよ。冷凍バナナの作り方は、皮をむいてそのままラップするだけでOKですが、この時に少しつぶしておくと、解凍するときも楽ちんです。
乾燥バナナは栄養素が凝縮!
バナナだけでなくフルーツ全般に言えることですが、乾燥させてドライフルーツにすることで水分が飛び、その分栄養を凝縮させることができます。
例えば、同じ100gあたりだと食物繊維が1.1gから7gに、カリウムが360mgから1300mg、さらに抗酸化作用をもつβカロテンは42mgから670mgにも増えるのです。その分カロリーも93kcalから314kcalにあがるため、食べ過ぎには注意が必要ですよ。
おすすめの乾燥バナナを紹介
小島屋のドライバナナは、砂糖不使用の昔ながらの干しバナナです。バナナの風味が凝縮され、ねっとりした食感が特徴となっています。子ども大人も楽しめる、健康的なおやつですよ♪
バナナを取り入れて健康な毎日を!
健康にも美容にも嬉しいバナナ。栄養素が豊富なだけでなく、食べるタイミングによっても様々な効果が期待できます。手軽に食べられるので、ぜひ毎日の生活に取り入れてみてください♪
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よくある質問
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バナナを毎日食べてはいけない理由は何ですか?
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バナナも食べ過ぎは害になりますが、その大きな理由はシュウ酸とカリウムです。シュウ酸とは、尿路結石の原因となる物質で、野菜やお茶など日常的な食品にも含まれます。
シュウ酸は、カルシウムと一緒に摂取することで便から排出されるため、毎日かなりの量のバナナを食べなければ危険はなく、ましてや死亡することもありません。1日に1~2本のバナナであれば問題はないでしょう。 -
朝のバナナはなぜいけないの?
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朝バナナは避けるべきと言われることがありますが、これは、バナナが体を冷やす性質があるため。しかし1本程度であれば問題ないでしょう。むしろ、朝バナナは朝から動くためのエネルギーを補給するのにぴったりです。またバナナには安眠効果がありますが、このホルモンが作り始められるのは、実は朝。そのため、朝バナナは夜の安眠の準備にもなるのです。
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バナナは1日に何本まで食べていいですか?
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バナナの適量は1日に1~2本です。バナナは、食べ過ぎるとシュウ酸とカリウム過剰になり危険だと言われることがありますが、この程度の適量であれば全く問題はないでしょう。むしろ、厚生労働省は1日に200gの果物を摂取することを推進しており、そのためにもバナナは手軽でおすすめの果物と言えます。