くるみは生と素焼き(ロースト)のものがあります。生くるみはそのままでも食べられますが、くるみの種類や食べる分量などに注意が必要です。新鮮さを求めるなら殻付きで買って、自分で割って食べるのがおすすめですが、自宅で殻を割るには道具を揃えたり、割り方の工夫を知っていた方が便利です。
生くるみってなに?
くるみは剥き身、殻付きとあり、その中でも生くるみとロースト(素焼き)があります。
生くるみは、その名の通り殻から取り出した、そのままの状態のものです。
殻付きのくるみを買うことで、ご自宅で割って新鮮なくるみの実を味わうことができます。また、料理やお菓子作りの際に、自分でローストしたり加熱する工程がある場合も、生くるみがよく使われています。
生くるみには、ローストしたくるみにはない栄養素など、生のクルミならではの魅力もあります。
生くるみはそのまま食べられる?
生のくるみは、そのままでも食べられます。
日本では、縄文時代から食べられている歴史のある木の実です。
しかし、そのまま食べても大丈夫?と不安な方もいらっしゃるでしょう。
生くるみとローストくるみの違いは、味や食感、栄養素も少し違いがあります。それぞれに魅力がありますので、初めて食べる方はどちらも食べていただき、生とローストのくるみの違いを知って頂いた上で、好きな方を選ぶのがおすすめです。
生のくるみは、油分のコクやフレッシュな風味を楽しめます。一方、ローストしたくるみは、カリっとした食感や香ばしい風味が感じられます。
生くるみの種類と見分け方
生くるみには、殻付きのものと、剥き身のものがあります。さらに、くるみを製菓用などの用途別に加工してあるものや、そのまま食べやすくしたものまで、さまざまです。
生のくるみの種類や加工品など、選び方もあわせてご紹介します。
生くるみの加工品にはどんなものがある?
くるみの加工品としては、くるみペーストや味付けくるみなどがあります。これらの加工品は、原材料として生くるみが使用されることが多いですが、加工中に加熱処理がされているものが多いです。
また、ご自宅で生くるみを加工して、くるみ餅やフィナンシェなどのお菓子に使ったり、くるみダレやくるみ餡を作ったりする楽しみ方もあります。
産地で選ぶ生くるみ
生のくるみは鮮度が大事!ということで、日本では長野県や東北地方で栽培がさかんです。「シナノクルミ」(信濃くるみ)という品種もあるほどです。
殻付きくるみですが、以前はアメリカ産や中国産など海外の殻付きくるみも日本に多く入ってきていました。しかし、2024年現時点では殻付きくるみは輸入制限がされているため、国内で 入手できるのは国産のもののみとなっています。
生くるみの価格比較
生くるみの価格をローストや素焼きくるみと比較すると、やはりローストしたものの方が高い結果となりました。通販サイトや生くるみの販売店で比較したところ、1kg当たり生くるみの相場が1500円~2600円前後、素焼きくるみが2500円~3300円前後となっています。
産地だけでなく品質や加工方法によって、価格に影響してくるようです。
生とロースト栄養面の違い
生くるみとローストした素焼きくるみとでは、栄養素にも少し違いが生まれます。
しかし、大きく違うというわけではありません。
素焼きと比較した生くるみの栄養素をご紹介します。
素焼きと比較
生と素焼きを比較した時に、栄養素の変化で大きな差はないものの、注意すべき点もあります。それは、生のくるみにはタンパク質の消化を妨げる「アブシジン酸」を含んでいることです。たくさん食べてしまうと、お腹がゆるくなったりすることもありますので、一度に多く食べ過ぎないようにしましょう。
生くるみを浸水させるかローストすることで、アブシジン酸を失活させることができます。
もう一つ、生のくるみのメリットとしては、必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸を摂取できる点です。オメガ3脂肪酸は熱に弱いため、ローストしたくるみよりも生くるみの方が豊富に含まれています。ただし、ローストしたくるみには、カリウムや食物繊維、ポリフェノールなどが少し多いです。
摂りたい栄養素に着目して、生くるみかローストかを選ぶのもいいですね。
生のまま食べる方法
生くるみをそのまま食べるには、剥き身の生くるみを買うか、殻付きのものを買うかのどちらかになります。殻剥きはそのまま食べられるので手軽ですが、殻付きのものは殻の割り方を知らないと、難しいですよね。
初めての方でも、道具がない場合でもできる、くるみの殻の割り方を詳しくご紹介します。
殻付きで買った時の割り方
和くるみの中でも、特に固い種類であるオニグルミは、殻を割るために専用器具が必要になるレベルです。しかし、同じ和くるみでも、「信濃くるみ」などは比較的簡単に割る事ができます。
なぜかというと、オニグルミは日本固有のくるみで非常に固く殻が厚いのに対し、信濃くるみは欧米と日本の品種の交配種であり、大粒で割れやすい事を目指して作られた品種だからです。
今回は、割りにくいオニグルミの割り方をご紹介します。
くるみを割る準備としては、以下の通りです。
・2時間程度浸水させる
・殻ごとフライパンで炒る
これらを行うことで、殻をやわらかくして、実が殻から離れて外しやすくなります。
あとは、マイナスドライバーとハンマーなどを割れ目に差し込み、半分に割って実を取り出せばOKです。和くるみは殻から取り出しにくいので、きりなどで取り出すと良いでしょう。
くるみの殻を割る道具やもっと詳しい割り方は、コチラの記事をご参考ください。
乾燥させない保存方法
くるみは殻から取り出してしまうと、乾燥に弱く鮮度が落ちてしまうので、要注意です。殻付きで買った場合は、食べる分だけ殻を割るようにしましょう。
殻付きの場合でも湿気に弱いため、密閉できる容器やチャック付きの袋に入れて、冷暗所で保管するのがおすすめです。これで、数か月程度は保存できます。
生くるみの剥き身タイプは、特に湿気や乾燥に弱く、酸化して味が落ちやすいので、密閉袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。加熱して使う予定であれば、冷凍保存も可能です。
生くるみ活用レシピ
生のくるみをそのまま使うことで、くるみ本来の甘みや新鮮さが味わえます。そのまま食べるのは飽きてしまった方へ、生くるみの活用レシピをご紹介します。
生くるみを使ったマスカルポーネのムースです。
砕いた生くるみをそのまま、贅沢に使用したフレッシュな味わいで、マスカルポーネとも良く合います。火を使わず、冷やすだけの簡単デザートレシピです。
生くるみだけでなく、冷凍保存していたくるみも使用できるレシピです。くるみの他にも、かぼちゃの種やアーモンドといったお好きなナッツでアレンジできます。調色や間食にも、丁度良いおやつレシピです。
生のくるみはそのままで!
生くるみは、そのままでもおいしく食べられます。ただし、脂質が多く消化を妨げる成分が入っているため、一度にたくさん食べるとお腹がゆるくなることがあります。1日に片手の平に軽く一杯程度、約30gが目安となる量です。
殻付きのくるみなら新鮮なまま、長く生くるみを楽しめますので、ぜひお試しください。
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