フルーツのおいしさと栄養がギュッと詰まったドライフルーツ。最近は『ドライフルーツダイエット』も注目されており、おやつに取り入れているという人も多いのではないでしょうか?大袋で購入している人もいるかもしれませんが、正しい保存方法が出来ている人は意外と少ないものです。
(ドライフルーツダイエットについては、こちらの記事も参照してみてください↓↓)
「ドライフルーツとダイエットの関係は?!結局太るの?痩せるの?糖質やカロリー面からおすすめの食べ方を紹介」
乾燥させているので長持ちすると思われがちなドライフルーツにも、賞味期限があります。今回は、東京上野・アメ横で1956年から続くナッツとドライフルーツの専門店・小島屋の視点から、ドライフルーツの賞味期限や保存方法について解説していきましょう!
小島屋では、こだわりのドライフルーツ82種類を取り揃えておりますので、こちらも合わせてチェックしてみてくださいね♪
ドライフルーツの起源と賞味期限
ドライフルーツの賞味期限がいつの間にか切れている!という経験をしたことがある人は多いと思います。そもそも、水分が多いために傷みやすく腐りやすいフルーツを長持ちさせる方法として考えられた方法が「乾燥させること」であり、これがドライフルーツの起源と言われています。しかし、そんなドライフルーツにも賞味期限はきちんとあります。
ドライフルーツの賞味期限はどのくらい?
まずは、この賞味期限とは何なのか、そして期限が切れるとどうなるのかについて見てみます。
賞味期限とは?
賞味期限とは、国が各食品に定めるように義務付けている期限です。ある程度傷みにくい食品に書かれており「その期限までは品質が変わらずおいしく食べられる」とされています。つまり、賞味期限切れのものは味は落ちますが、期限が切れたからと言ってすぐに食べられなくなるわけではありません。
(ちなみに、傷みやすい生鮮食品に書かれている消費期限とは「その期限までは安全を保障されている」という期間なので、過ぎたら食べないほうがいいです!)
注意すべきことは、賞味期限は「指定された保存方法で未開封のまま保管した場合の期限」ということです。一度開封したら、期限に関係なく早めに食べることが推奨されています。
ドライフルーツの賞味期限を見てみよう!
ここで、実際のドライフルーツの賞味期限を見てみます。今回は、小島屋で取り扱うドライフルーツ商品の賞味期限をいくつか見てみましょう。
種類 | 製造から賞味期限までの期間 |
アプリコット(砂糖不使用) | 120日 |
レーズン(砂糖不使用) | 160日 |
ドライマンゴー(砂糖不使用) | 140日 |
ドライいちじく(砂糖不使用) | 160日 |
プルーン(砂糖不使用) | 90日 |
ドライクランベリー(砂糖使用) | 180日 |
ドライフルーツミックス(砂糖使用) | 約6ヶ月 |
ドライいちご(砂糖使用) | 100日 |
ドライパイン(砂糖使用) | 220日 |
ドライフルーツの賞味期限は、そのフルーツの水分量によっても変わります。ちなみにプルーンの期限が短めなのは、水分量が多いからです。他の大部分は、砂糖不使用のものは4~5か月、砂糖を使用したものでは6~7か月程度とやや長めになっています。
そもそもドライフルーツには砂糖がよく使われていますが、これは食材を傷みにくくするためです。例えば肉や野菜を塩に漬け込むのも同じ理由で、塩や砂糖を使用すると菌は繫殖しにくくなりますよね。そのため、砂糖使用のドライフルーツの方が賞味期限が長めなのです。
もし家に小島屋以外のドライフルーツがあれば、賞味期限を見てみてください。おそらく上の表とは違うと思います。実は、賞味期限は各食材に定めるよう義務付けられてはいるものの、実際に賞味期限は決めているのは製造している企業です。つまり、上記の表は小島屋が自信を持って品質とおいしさをおすすめできる期間というわけです。
(小島屋の賞味期限は一般的なものより短めに設定されていることが多いです。この理由は、プロのシェフさんやパティシエさんにも多くご利用いただくため。味の変質に敏感な方でもおいしく食べられる短めの日付になっていますが、ご了承ください。)
賞味期限切れのドライフルーツは食べられる?
ここまで説明したように、賞味期限はおいしさを保証する期間であるので「賞味期限切れ=食べられなくなる」というわけではありません。特に未開封で賞味期限が切れた場合だと、おいしさは落ちますが食べられる場合が多いです。ただし、安全に食べられる期限の表記はないので、最終的には五感を頼ることになります。
食べられないドライフルーツの見分け方はこちらです。
・果実とは別のすっぱい臭いがする
・土っぽい味がする
・カビが生えている
・虫が湧いている
上記は、ほとんどの人が見ても「かなりヤバイ」と判断される状態かと思います。これ以外でも、何か違和感を感じたら食べないで、購入されたお店に聞いてみるのがよいでしょう。
ドライフルーツの大敵は『湿気』と『酸化』!
「ドライフルーツは保存食」とも言われますが、やはり新鮮なドライフルーツの方がおいしいです。この理由は、ドライフルーツも何らかの品質変化をするから。ここからは、ドライフルーツがたどる変化について考えてみましょう。ポイントは湿気と酸化です。
ドライフルーツは『湿気る』!
1つ目の変化は『湿気』です。空気には水蒸気が含まれており、この水蒸気の量は温度は上がるにつれて増えます。冬に乾燥するのは、気温が低くて含まれる水蒸気が少なくなるからです。逆に夏場は温度とともに水分が増え、ドライフルーツなどの食品も湿気やすくなります。
つまり、ドライフルーツが空気に触れると(多湿環境では特に)湿気る原因になります。食品が湿気ると食感が変わるだけでなく、最悪の場合には水分が増えて雑菌が繁殖しやすくなり、カビが生えたり腐ってしまう原因になるのです。特に日本の夏は湿度が高いですので、より注意が必要でしょう。
ドライフルーツは『酸化』する!
もう一つの変化が『酸化』です。酸化と聞くと「油を含む商品が油が古くなってしまう」なんてイメージが強いと思いますが、酸化とは「空気と触れることで食べ物に含まれる成分と酸素が結びついて、新たな化合物が作り出されること」をいいます。
半分に切った林檎などをラップをかけずにおいておくと、表面が赤くぼろぼろになったりしますよね?あれは果実の酸化の一種です。酸化によって、味が変わってしまったり、本来の栄養の働きが失われることがあります。また、身体に悪影響を与えるリスクもあるのです。
酸化は空気と触れることでももちろん起こりますが、光や熱が加わることでさらに促進されます。そのため、正しい保存方法や保存場所がより重要になります。
酸化と湿気を防ぐ正しい保存方法とは
未開封時の保存方法
未開封の状態でも、ドライフルーツが酸化してしまうリスクがあります。そのため、酸化の要因を排除することが重要です。具体的に注意するポイントは以下の2つです。
・直射日光は避ける
・決められた保存方法を守る
1つ目の直射日光は、酸化を促進させる原因となるので避けましょう。2つ目の保存方法については、それぞれの商品に記載されています。ドライフルーツの新鮮さを保つため、できるだけ守りましょう。
小島屋では、商品によって「冷蔵庫」または「冷暗所」で保存するように書いています。ちなみに冷暗所と言っても、保存場所に選ばれがちなコンロ下の引き出しなどは、思っている以上に熱くなりやすかったり暖房の影響を受けやすいので、あまりおすすめできません。
開封後の保存方法
開封後も気を付けるべきはやはり「湿気」と「空気」です。そのため、これらを排除した保存方法が重要になります。具体的なポイントは以下の2つです。
・開封後は毎回袋の空気をできる限り抜いて袋を閉じる
・湿度の高くない、涼しい場所に保存
ドライフルーツをガラス容器で保存される人がいますが、ガラスでは空気と一緒に保存することになるため、実はあまりおすすめできません。空気を抜いて密閉できるジッパー付き袋がおすすめです。
また、保存場所としてはできる限り冷蔵庫が良いでしょう。ちなみに冷凍での保存は、解凍時に繊維が壊れて味が落ちてしまうのでおすすめしません。
ドライフルーツを美味しくたくさん使おう!
ここで改めて、小島屋のドライフルーツを紹介させてください!
小島屋では、世界中の産地から味を比較し厳選したこだわりの商品を取り揃えております。砂糖不使用のものから、しっかり甘さを加えたものなど多種多様です。きっとお好みのドライフルーツに出会えるはずです。
長く食べるためのアレンジ法
ドライフルーツが余って食べきれなさそうという時におすすめなのが、ジャムにすることです。砂糖をたっぷり使えば保存も利きますし、賞味期限切れだけど食べられるドライフルーツの大量消費にもおすすめです。パンに付けるとおいしくて、意外とすぐになくなってしまいますよ。
こちらのレシピでは、砂糖やはちみつをたっぷり使っていますが、お好みのドライフルーツを砂糖なしで煮込むだけでも(保存できる期間はやや短くなりますが)ジャムになりますので試してみて下さいね♪
ドライフルーツ活用法
続いては、少しおしゃれにドライフルーツを楽しむ方法をご紹介しましょう。白ワインに漬けこむだけの簡単ドリンクです。お好きなドライフルーツをたくさん入れて楽しんでくださいね♪
こちらのサングリアを作る場合には、ドライフルーツの成分がドリンクにすべて溶け出るため、できるだけ無添加のドライフルーツをおすすめします。果実のおいしさをより引き出すことができるます!
賞味期限と保存方法を守ってドライフルーツを美味しく!
保存食と思われているドライフルーツにも、賞味期限はもちろんのこと、果実の「新鮮さ」があることがお分かりいただけたかと思います。保存方法を工夫して、おいしくドライフルーツを食べましょう!
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よくある質問
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ドライフルーツの賞味期限は2年ですか?
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賞味期限とは、国が各食品に定めるように義務付けている期限です。ある程度傷みにくい食品に書かれており「その期限までは品質が変わらずおいしく食べられる」とされています。実際に賞味期限は決めているのは製造している企業です。そのため、賞味期限の長さは商品によって異なりますので商品ごとの賞味期限を確認しましょう。
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手作りドライフルーツの消費期限は?
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手作りドライフルーツは乾燥状態や製造過程が異なるので、一概に消費期限を付けるのは難しいが、長くても2~3週間程度でしょう。特に水分の多いものは数日以内に食べるようにしてください。保存中は、必ず冷蔵庫など涼しいところで保存し、酸化と菌の繁殖に気を付けましょう。
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ドライフルーツミックスの賞味期限は?
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ドライフルーツの賞味期限は、そのフルーツの水分量によっても変わります。ドライフルーツ専門店・小島屋の商品の大部分は、砂糖不使用のもので4~5か月、砂糖を使用したものでは6~7か月程度とやや長めになっています。ドライフルーツミックスでは180日です。ただし、保存方法に注意し、特に開封後は密閉して酸化をさけるように注意をお願いします。
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ドライフルーツの保存性は?
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未開封時の保存方法として、①直射日光は避ける②決められた保存方法を守るという2点が注意点です。また、開封後は「湿気」と「空気」に注意し、毎回袋の空気をできる限り抜いて袋を閉じ、湿度の高くない、涼しい場所に保存するのが基本の保存方法となります。