健康のために血糖値に注目している方は多いかもしれませんが、果物が血糖に良い、むしろ血糖を下げてくれるというイメージを持つ方は少ないかもしれません。果物には糖質が含まれているので「太りそう」と思いがちなためです。
しかし、実は果物は血糖値を下げる食べ物の1つであり、ネット上でよく見かける「血糖値を下げる食べ物一覧!」などにも入っている注目の食べ物。そこで今回は、コンビニやスーパーで身近に手に入る、血糖値を下げる食べ物としておすすめの果物とその理由を紹介します。また、おやつにおすすめのドライフルーツの紹介も要チェックです♪
糖尿病に良いフルーツはどんなもの?
果物は糖分が多くて体に悪いのでは?と思われがちですが、実は果物は糖尿病に嬉しいフルーツとして人気で「糖尿病ネットワーク」という糖尿病患者のためのサイトでも紹介されています。ここでは糖尿病に一番良い果物はカロテノイドが含まれている「とにかくカラフルなもの」としています。
もちろん糖尿病患者にフルーツ缶詰などは良くないですが、特にブルーベリーやリンゴなどのフレッシュな果物を一日の摂取量で食べると、糖尿病の発症リスクが低下するという報告があるようです。
糖尿病・血糖値とフルーツの関係
ではここで、糖尿病や血糖値とフルーツの関係について見ていきましょう。果物には果糖(フルクトース)という糖類が含まれますが、この果糖についてよくいわれるのが、中性脂肪との関係。このため「果物を食べると太るのでは?」と心配されることが多いというわけです。
確かに果糖を摂りすぎると、中性脂肪を上げるとの研究結果があります。しかしこれは、果糖のみをを毎日200kcal摂取した場合。そしてこの場合の果糖とは、人工的に作られた高果糖の甘味料やジュースを主に指しているので、フレッシュフルーツを適量摂取する程度であれば中性脂肪について大きな心配をする必要はありません。
健康にうれしい果物の食べ方
日本糖尿病学会では、糖尿病患者の果物の一日の摂取量を1単位(80kcal)として勧めており、健康な人が糖尿病予防のために果物を食べる場合は、1日200g程度が推奨されています。しかし、果物が健康効果を発揮するのはフレッシュフルーツを皮ごと食べる場合で、ジュースだけでは健康効果は得られないため、注意が必要です。
【参考】果物と健康 -厚生労働省
血糖値が上がらない果物は何だ?
では、実際に糖尿病の人が食べても良い、むしろ食べるべき果物は何でしょうか。糖尿病に良いフルーツとは、食物繊維が豊富でGI値の低いもの。ここでは、血糖値を上げないために気になる糖類・糖質一覧や、果物を食べるべきタイミング、さらにGI値一覧&ランキングなどについて解説しましょう。
ショ糖/ブドウ糖/果糖が多い果物ランキングは?
糖類とは吸収されやすい糖分のことで、ブドウ糖や果糖といった単糖類と、ショ糖や乳糖といった少糖類などがあります。一方糖質は、糖類に加え、でんぷんなどの多糖類やその他の糖分を含んだもので、通常「糖質=炭水化物-食物繊維」として計算されます。
糖質は、単糖⇒少糖⇒多糖の順に吸収が遅くなり、血糖値の上昇の緩やかさと関わります。ここではまず、果物に主に入っている糖類であるブドウ糖と果糖、ショ糖について、身近な果物のこれらの含有量一覧を紹介しましょう。
ブドウ糖は直接的に血液にのって脳のエネルギーとなり、エネルギーの補給にぴったりです。一方果糖はブドウ糖よりも甘く感じられるものの、直接的に血糖値には影響しないのが特徴で、糖尿病予防には嬉しいものと言えます。
食品名(100gあたり) | ブドウ糖(g) | 果糖(g) | ショ糖(g) | カロリー(kcal) | 糖質(g) |
りんご(皮付き) | 1.6 | 6.3 | 4.7 | 56 | 14.3 |
ぶどう(皮付き) | 8.4 | 8.7 | 0 | 69 | 15.2 |
バナナ | 2.6 | 2.4 | 10.5 | 93 | 21.4 |
あま柿 | 4.8 | 4.5 | 3.8 | 63 | 14.3 |
梨(日本) | 1.4 | 3.8 | 2.9 | 38 | 10.4 |
ブルーベリー | 4.2 | 4.3 | 0.1 | 48 | 9.6 |
さくらんぼ | 7.0 | 5.7 | 0.2 | 64 | 15.7 |
みかん | 1.7 | 1.9 | 5.3 | 49 | 11 |
いちご | 1.6 | 1.8 | 2.5 | 31 | 7.1 |
キウイ | 3.7 | 4.0 | 1.4 | 51 | 11 |
【参考】日本食品標準成分表2020年版(八訂)
※糖質=炭水化物-食物繊維として計算
この表より、ぶどうの糖類の多さが伺えます。ブドウ糖と果糖が最も多い食品のひとつで、糖分の補給には適しているといえます。逆に果糖がブドウ糖に比べて多いのはりんごや梨。これらはカロリーも控え目で、糖尿病予防にも嬉しいですね。
ちなみに、糖質の少ない/低カロリー果物のランキングは1位いちご・2位ブルーベリー・3位梨となりました。単糖(果糖ブドウ糖)が控え目なみかん・キウイ・バナナなどの糖質やカロリーがやや高めな点をみると、糖類の多さがカロリーや糖質に直結するわけではないこともわかりますね。
ポイントはGI値!GI値の低い果物ランキング
血糖値の上昇のしやすさは食物繊維量とも関わっており、食物繊維が多いほうが血糖値上昇を緩やかにすることができます。これを数値にしたのが食後血糖値の上昇を示す指標であるGI値:Glycemic Indexです。食品に含まれる糖質の吸収度合いを示し、GI値が低いほど血糖値の上昇が緩やかで、糖尿病予防になるとされています。
食品名(100gあたり) | GI値 | 食物繊維量(g) |
【1位】みかん | 33 | 1.0 |
【2位】りんご(皮付き) | 37 | 1.9 |
【3位】梨(日本) | 38 | 0.9 |
【4位】いちご | 40 | 1.4 |
【5位】キウイ | 47 | 2.6 |
特にGI値が低いのはみかんやりんご、梨でした。いずれも皮ごと食べるのがポイントですよ。
逆に血糖値の高い人が食べてはいけない果物はある?
糖尿病に良いフルーツはGI値の低いものですが、逆に糖尿病の人が食べてもいい果物は何でしょうか。糖尿病であっても「これは食べてはいけない!」という果物はありませんが、血糖値が上がりやすいものや、糖質やカロリーが高いバナナやぶどう、パイナップル、柿は適量にしておくのがよいでしょう。
果物を食べるタイミングですが、特に糖尿病の方は空腹時に甘いものを食べると血糖値を一気に上げることとなりますので、食後に食べるのがおすすめです。
出先でもおすすめのドライフルーツ
フルーツの栄養を手に入れるには、フレッシュフルーツもよいですが、よりおやつ感覚で食べられるドライフルーツもおすすめです。ここで、小島屋おすすめのドライフルーツをご紹介しましょう!
専門店・小島屋のドライフルーツ
ナッツ・ドライフルーツ専門店の小島屋では、世界中から厳選したドライフルーツをご用意しております。血糖値が気になる方におすすめなのが、やはり砂糖不使用・無添加のドライフルーツ。素材本来の美味しさをお楽しみください!
血糖値に嬉しいドライフルーツの食べ方
健康目的でドライフルーツを利用する場合は、砂糖不使用のドライフルーツを選ぶほか、いくつかポイントがあります。まず食べる量ですが、1日摂取量は30~35g程度=100kcal程度にしておきましょう。また、1種類よりも数種類を組み合わせる方が、たくさんの栄養成分を摂取できるのでおすすめです。
血糖値コントロールに嬉しいフルーツを取り入れて健康な毎日を
食物繊維が豊富で、GI値の低いものが多いフルーツ。食べる量やタイミングに注意しながら、血糖値コントロールにもうまく取り入れたいですよね。手軽に食べられて腹持ちが良いドライフルーツも含め、ぜひご自身の生活に合ったものを取り入れてみましょう♪
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