マルベリーとは、小さな粒々が集まった形の果実です。黒いものはブラックベリーに似ていますが、全くの別物。マルベリーは、桑の木に生る「桑の実」の別名なのです。
そんなマルベリーには、美容や健康に嬉しい効果がたくさんあり、スーパーフードとして注目されています。その秘密は、ビタミンやファイトケミカルをはじめとする豊富な栄養素。一体、どんな栄養素が含まれ、どんな効果があるのでしょうか?
そこで今回は、東京上野・アメ横で1956年から続くナッツとドライフルーツの専門店・小島屋の視点から、マルベリーの効果効能や栄養素について詳しく解説していきましょう!
(※小島屋ではドライフルーツとして「ホワイトマルベリー」を取り扱っています。ホワイトマルベリーについては、こちらもチェックしてみてください↓↓)
≪話題のホワイトマルベリーとは!?桑の実?注目スーパーフードの驚くべき効果をご紹介!≫
桑の実には嬉しい効能がいっぱい
桑の実(ベリー)は、ビタミンや栄養素が豊富で、健康に良い効果が期待されています。その効能や使い方について紹介します。桑の実はジャムや果実のレシピにおすすめで、フルーツの成分や栄養素が働き、予防医学やアンチエイジングに役立つと言われています。また、漢方や生薬としても使用され、乾燥や保存方法も簡単です。さらに、美容やダイエットにも効果があり、鉄分の不足や糖尿病の改善にも期待されています。こちらの記事や情報サイトで詳細な解説やレシピを見つけることができます。桑の実は多くの人気商品として販売されており、悩みや便秘の症状にも役立ちます。研究や知恵を活用し、桑の実を摂取して健康な生活を送りましょう。
マルベリーとは?桑の実?
マルベリーとは、クワ科クワ属の落葉樹である桑の木になる果実のことです。原産はイラン。品種がたくさんあり、全部で1000種類以上もあるとされています。品種とともに、黒・赤・白など様々な色の桑の実があるのも特徴でしょう。
日本でイメージされる桑といえば、養蚕用の「ヤマグワ」ですが、マルベリーは桑の実の部分を食用とする西洋桑に分類されます。果実は、種もなく食べやすいのが特徴ですが、傷みやすく日持ちしないので、主にドライフルーツに加工されて流通しています。
マルベリーの栄養成分
マルベリーは、ビタミンやミネラルをはじめ栄養素が豊富です。まずは栄養成分表で確認しましょう。今回は、よく似たフルーツであるラズベリーとの栄養を比較してみます。(値は可食部100gあたり)
マルベリーの栄養成分表
マルベリー | ラズベリー | |
カロリー | 43kcal | 52kcal |
炭水化物 | 9.8g | 11.9g |
カルシウム | 39mg | 25mg |
鉄 | 1.85mg | 0.69mg |
マグネシウム | 18mg | 22mg |
カリウム | 194mg | 151mg |
ビタミンC | 36.4mg | 26.2mg |
ビタミンA | 25IU | 33IU |
ビタミンE | 0.87mg | 0.87mg |
ルテイン・ゼアキサンチン | 136μg | 136μg |
【参考】USDA FoodData Central Search Results -Mulberries, raw
USDA FoodData Central Search Results -Raspberries, raw
どちらも多くのミネラル・ビタミンが含まれていますが、特にカルシウム・鉄分・ビタミンCはマルベリーの方が多いことがわかりますね。続いては、特筆すべき栄養素について解説しておきます。
抗酸化ビタミン『ビタミンA/C/E』
マルベリーには多くのビタミンが含まれますが、中でもビタミンA・ビタミンC・ビタミンEが豊富。特に、ビタミンCはみかんよりも多く含まれます。それぞれの効果は以下です。
●ビタミンA:目の粘膜を守る効果
●ビタミンC:美白効果、コラーゲン生成を助ける効果
●ビタミンE:血行を良くする効果
また、これら3種類は抗酸化ビタミンとも呼ばれ、細胞を酸化させ老化の原因ともなる活性酸素の働きを抑えてくれます。アンチエイジングに嬉しいビタミンというわけですね。そしてこれが、「スーパーフード」と注目される理由でもあります。
貧血予防といえば『鉄分』
鉄分は、血液中で酸素を運ぶヘモグロビンを構成するミネラルです。特に女性は鉄分不足になりやすいので、積極的に摂るべき栄養素と言えるでしょう。
鉄分が不足すると全身に酸素が供給されず、ふらつきやめまい、だるさの原因となります。「なんとなくやる気がでない、体がだるい」という方は鉄分不足かもしれませんね。
ポリフェノールの1種『アントシアニン』
マルベリーには、ファイトケミカルも豊富。ファイトケミカルとは、植物が有害なものから守るための成分のことで、例えばポリフェノールやカロテンなどが挙げられます。抗酸化力を持つのが特徴で、細胞の酸化を防ぎ、老化や病気のリスク低下が期待できます。
特に色の濃いマルベリーに多いのは、ポリフェノールの1種であるアントシアニンです。これは、ブルーベリーにも含まれることで有名ですが、視覚機能を改善したり、眼病を予防する効果があるとされています。
【参考】アントシアニン -わかさの秘密
マルベリーに期待される5つの効果
多くの栄養素が含まれているマルベリーですが、具体的にはどんな効果・効能があるのでしょうか?美容面や健康面の効果について紹介しましょう。
①美肌効果
まず第一に挙げられるのが美肌効果です。マルベリーに豊富なビタミンCには美白効果があり、メラニンの生成を抑えてシミを防いでくれます。また、コラーゲンを作るのにも必須なので、お肌のハリを維持するのにも役立ちます。
さらに、ポリフェノールや抗酸化ビタミンが持つ抗酸化作用も重要です。抗酸化作用により、体の酸化が抑えられるので、細胞の機能・代謝が保たれます。そのため、皮膚や粘膜を作る細胞が良く働き、ターンオーバーも活性化。ツヤのあるお肌に近づけてくれますよ。
②アンチエイジング効果
アンチエイジングとは、抗老化という意味。これには、見た目を若く保つことと、体の中を健康に保つことの2つの意味があります。マルベリーの美肌・美容効果は先述しましたが、それだけでなく、体の内側から健康を保つ効果もあります。
まず、抗酸化作用により脂質の酸化が抑制され、ガンなどの原因となる過酸化脂質の生成が抑えられます。すると動脈硬化も予防でき、血管の健康を維持できます。さらに、豊富なカルシウムにより、骨の健康を保つことも期待できます。日頃から健康を意識する生活をすることも、立派なエイジングケアなのですね。
③目のストレスを緩和
現代人は、スマホやPCのために目にストレスがかかりがち。マルベリーはそんな目のストレスを緩和してくれます。マルベリーに含まれるビタミンAは、目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抵抗力を強めたりする働きがあるので、眼病予防に効果的です。
さらに、ファイトケミカルの1種であるルテインやゼアキサンチンも目の健康維持に働きます。有害な光であるブルーライトや紫外線から目を守り、黄斑変性症といった目の病気を予防してくれます。
【参考】ゼアキサンチン -わかさの秘密
④貧血予防にも嬉しい
マルベリーは、鉄分も多く含んでいるので、貧血予防に効果的です。鉄分は吸収率が変化しやすいのですが、マルベリーは鉄分吸収を促進するビタミンCも豊富なので、鉄分を無駄にすることなく吸収できます。
特に女性は月経などのために貧血になりやすいとされ、ふらつきなど明らかな症状が無くても貧血が進行する「かくれ貧血」の人が多いんだとか。「疲れやすい・だるい」といったかくれ貧血にも、マルベリーは効果的でしょう。
(※かくれ貧血や鉄分の効果については、以下の記事もご参照ください↓↓)
≪その美容不調、かくれ貧血?!鉄分には美容効果もたくさん!効果的な食べ方&おすすめ食べ物の紹介も≫
⑤糖尿病の予防効果も?
桑の実であるマルベリーには、桑の葉にも含まれるDNJ(デオキシノジリマイシン)という成分が含まれています。これは、糖を分解する酵素を阻害することで、糖の吸収を抑える効果があります。血糖値を下げるため、糖尿病予防やダイエットにも効果的です。
この成分は、実は機械乾燥すると死んでしまうそうです。そのため、ドライマルベリーを食べるなら、「天日乾燥」のホワイトマルベリー(白色の桑の実)がおすすめですよ。
(※ホワイトマルベリーの栄養・効果については以下の記事もご参照ください↓↓)
≪話題のホワイトマルベリーとは!?桑の実?注目スーパーフードの驚くべき効果をご紹介!≫
マルベリーの選び方&食べ方
マルベリーにはたくさんの品種があり、色の違いもあることをお伝えしましたが、選び方のポイントや食べ方はどうすればよいのでしょうか?
マルベリーを選ぶポイント
まず、生のマルベリーは甘酸っぱく、ジャムやお酒にするのが人気。しかし傷みが早いので、まず市販されていません(家庭菜園用の桑の苗は売られているようです)。そのため、市販で手に入るのはほとんどドライマルベリーです。
そして、ドライマルベリーを選ぶ時は、どうやって乾燥させているかがポイントになります。よくイメージされるブラックマルベリーは、機械乾燥。つまり、機械で熱を通しながら乾燥させるので、糖の吸収を抑えるDNJという酵素が死んでしまいます。
一方、ドライフルーツとしてよく売られているホワイトマルベリーは、天日乾燥。人工的な熱を加えないので、ビタミンやDNJがそのまま生きています。また、生のマルベリーと違う、キャラメルのようなまろやかな甘みが特徴です。
他のベリー類と同様に甘酸っぱさを求めるのであれば、生のマルベリーがおすすめですが、手に入れやすさを考えるとドライフルーツがおすすめ。さらにビタミン・DNJを摂ることや、優しい甘みを重視するならばホワイトマルベリーを選ぶと良いでしょう。
おすすめの食べ方
マルベリーは、生でもドライでもそのままおやつに食べられますが、アレンジにもたくさん使えます。おすすめの食べ方を紹介しておきましょう。
生マルベリーであれば、ジャムやサングリア・タルトなど、一般的なベリー類と同様のアレンジが可能ですね。
ドライマルベリーであれば、ヨーグルトやシリアルに入れるのが簡単です。他にも甘さを生かして紅茶に浮かべたり、チョコにディップするなど、アレンジの幅は大きいですよ。
スーパーフードのマルベリーで美しく健康に!
桑の実であるマルベリーは、女性に嬉しい栄養や効果効能がたっぷりのスーパーフードです。手軽なドライマルベリーなら、いつでも食べられますし、初めての方にもおすすめですよ!みなさんもぜひ、健康や美容のためにマルベリーを取り入れてみてくださいね♪
#桑の実#マルベリー#果実#実#栄養#スーパーフード#美容#健康#ビタミン#ファイトケミカル
よくある質問
-
桑の実は何に効きますか?
-
桑の実(マルベリー)はアンチエイジング効果が期待されているスーパーフードの一つです。
抗酸化作用を持つビタミンEやポリフェノールが多く含まれます。
また研究では、糖の上昇を抑制する物質デオキシノジリマイシンが含まれているという報告もされているようです。 -
桑の実の一日摂取量は?
-
桑の実(ホワイトマルベリー)の摂取目安量は1日に約20g程です。そのまま食べてもいいですし、ヨーグルトなどに混ぜても美味しく頂けます。
生のマルベリーは痛みが早くまず市販されていません。定期的に食べるのであれば、天日乾燥にて栄養素の豊富に残るホワイトマルベリーがお薦めです。
https://www.kojima-ya.com/c/all/dried-fruit/b039</a > -
マルベリージャムの効能は?
-
マルベリーに含まれる抗酸化物質は、小じわの要因とまる成分を中和してくれるとも言われております。
肌に良い栄養素ビタミンA・Cも含みます。ジャムで加熱してしまうのでビタミンは壊れてしまう事が多いですが、ポリフェノールは成分変化はほとんどないと言われます。 -
マルベリーとラズベリーの違いは何ですか?
-
マルベリーもラズベリーも、小さな粒々が集まった形でよく似ていますが、マルベリーはクワ科の桑の木の実でやや細長く、ラズベリーはバラ科キイチゴ属の木の実で丸っぽい形でです。どちらもミネラルやビタミン豊富ですが、特にカルシウム・鉄分・ビタミンCはマルベリーの方が多く含まれます。
-
乾燥マルベリーの食べ方は?
-
ドライマルベリーは、もちろんそのまま食べても良いですが、ヨーグルトやシリアルに入れてもおいしいです。他にも、甘さを生かして紅茶に浮かべたり、チョコにディップするなどの食べ方があり、アレンジの幅は大きいですよ。
-
桑の葉は何に効くんですか?
-
桑の葉にはDNJ(デオキシノジリマイシン)という成分が含まれています。これは、糖を分解する酵素を阻害することで、糖の吸収を抑える効果があります。血糖値を下げるため、糖尿病予防やダイエットにも効果的です。他にも、食物繊維やカリウムが豊富で、高血圧の予防や便通改善にも効果があります。
-
マルベリー どこの国?
-
マルベリーの原産国はイランです。マルベリーはイランの広い範囲で生息をしていますが、収穫地の寒暖の差(標高の高さ)によって味が違います。品種もたくさんあり、全部で1000種類以上もあるとされています。黒・赤・白など様々な色の桑の実があるのも特徴でしょう。
-
マルベリーとはどういう意味ですか?
-
マルベリーとは、日本語で桑の実という意味です。桑の実のラテン語での学名は「Morus bombycis」(モルス・ボンビキス)と言いますが、モルスは桑の意味で、このラテン語から派生して英名は「Mulberry」となったと考えられます。