「妊婦に良い食べ物は何?」「○○は食べてもいいのだろうか?」など、妊娠中は、食べ物についての心配や悩みがつきまとうものですよね。そこで今回は、葉酸や鉄分といった女性に嬉しい栄養が豊富だとして知られる、プルーンと妊婦の関係について考えてみます。
プルーンは、妊婦に必要な栄養が豊富だとされながらも、食べ過ぎには注意すべきと言われる食べ物。そんなプルーンですが、どのような栄養が含まれ、妊婦にどんな影響を及ぼすのかがわかれば、正しい摂取に繋げることができますよ。
今回は、東京上野・アメ横で1956年から続くナッツとドライフルーツの専門店・小島屋のおすすめプルーンもご紹介。妊娠中の生活を美味しく楽しくするためのポイントも含まれていますので、ぜひチェックしてみてくださいね♪
プルーンとは?
栄養豊富なドライフルーツ
プルーンとは、バラ科サクラ属の植物である西洋すももを乾燥させたドライフルーツです。原産はカスピ海沿岸で、紀元前からの長い歴史を持ちます。豊富な栄養を含むため、別名「ミラクルフルーツ」や「命の果実」と呼ばれることもありますよ。
プルーンは、抗酸化成分のポリフェノールやビタミン・ミネラルなどが豊富で、健康や美容に良いとして女性を中心に人気を集めています。
(※プルーンの美容効果については以下の記事もご参照ください↓↓)
≪あなたもプルーン美人に!毎日のプルーンで美容&健康効果をゲット!体の内側からキレイを作ろう≫
プルーンの栄養成分表
まずは、プルーンに含まれる栄養について、栄養成分表で確認しておきましょう。(値はドライプルーン可食部100gあたり)
カロリー | 235kcal |
炭水化物 | 62.4g |
食物繊維 | 7.2g |
カリウム | 480mg |
カルシウム | 40mg |
鉄 | 1.0mg |
亜鉛 | 0.5mg |
マグネシウム | 40mg |
βカロテン | 1100μg |
ビタミンB6 | 0.34mg |
ナイアシン | 2.2mg |
葉酸 | 3μg |
プルーンが妊婦に良いとされる理由
プルーンが妊娠中に良いとされるのは一体なぜでしょうか?ここからは、プルーンに含まれる栄養素とその効果を見ていきましょう。
胎児の成長を助ける栄養素が豊富
妊娠中は、普段よりもたくさんの栄養素が必要となります。中でも特に重要な栄養は、葉酸・鉄分・カルシウム。プルーンはこれら全ての栄養素を含んでいるので、妊婦に良いとされているのです。
まず葉酸について。葉酸は造血のビタミンとも言われ、赤血球を作ったり、DNAの合成や細胞増殖に必要な栄養です。また妊娠初期に十分な葉酸を摂ることで、神経管閉鎖障害という先天性疾患のリスクを減らせるとされています。
次に、貧血予防に重要な鉄分です。鉄分は妊婦でなくても不足しがちな栄養なので、積極的に補う必要があります。プルーンといえば鉄分豊富!というイメージが強いですが、実は他の食材に比べると含有量は少なめ。しかし、手軽に摂取できるので不足の補給にはぴったりです。
最後はカルシウム。骨を作るミネラルですが、鉄分と同様、普段から不足しやすいです。妊娠中は赤ちゃんの骨を作る必要があり、いつも以上に十分摂取する必要があります。
妊娠後骨粗鬆症の予防に
骨粗鬆症といえば高齢者がなるイメージがあるかもしれませんが、実は妊婦さんや出産後ににも起こりやすいとされています。それが「妊娠後骨粗鬆症」です。
妊娠中は、赤ちゃんの骨づくりにカルシウムが消費されます。授乳期になると、母乳にもカルシウムが必要ですし、さらにホルモンバランスの影響で骨へのカルシウム吸収が抑制されることも。そのため、お母さんの骨を作るためのカルシウムが不足し、骨がもろくなってしまうのです。
この予防のためにも、妊娠中~授乳中にかけては特にカルシウムが重要です。プルーンにはカルシウムだけでなく、骨の形成に関わるビタミンKや亜鉛、さらに骨を丈夫に保つ効果のあるマグネシウムも含んでいるので、骨粗鬆症予防に効果が期待できます。
【参考】
プルーンと健康な骨の関係を研究が示唆 プルーンの有益な効果が明らかに 「骨粗鬆症の栄養学的側面に関する国際シンポジウム」で2件の発表 -PR TIMES
妊娠・授乳・離乳期における骨密度の変化と要因|文献による検討|
妊娠中の便秘を解消!食物繊維も
妊娠中の悩みとして代表的なのが便秘。プルーンはそんな便秘を解消するのに嬉しい食物繊維も豊富です。
プルーンは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が1:1で含まれています。食物繊維といえば野菜に含まれる不溶性のもののイメージが根強いですが、実は海藻などに含まれる水溶性のものも重要。それぞれ異なる機序で便通を改善するので、便秘解消効果が期待できます。
また、プルーンに含まれるソルビトールという成分にも注目です。これは保水力に優れ便の水分量を増やしてくれ、下剤としても使用されているので、便秘改善には嬉しいですね。
免疫力UPに!βカロテンが豊富
βカロテンとは、植物に含まれる色素成分の1つです。体内でビタミンAに変換され、粘膜を丈夫にしたり抵抗量を高める効果があります。妊婦は、風邪を引いてもなかなか薬を飲めないので、食べ物によって免疫力を上げられるのは嬉しいですね。
ちなみに、ビタミンAといえば、妊娠前3ヶ月~妊娠3ヶ月の間に摂り過ぎると赤ちゃんに先天異常のリスクが高まることが知られています。しかしβカロテンは、すべてがビタミンAになるわけでなく必要に応じて変換されるため、ビタミンA過剰になることはないとされていますよ。
食べ過ぎるとどんな影響がある?
プルーンは妊婦に嬉しい栄養を多く含んでいますが、食べ過ぎると悪影響が出る可能性も。続いては、プルーンの食べ過ぎがお母さんや赤ちゃんにどんな影響を及ぼすのか見ていきます。
カロリー過多の恐れも
プルーンはドライフルーツの1つ。乾燥させている分、ややカロリーが高めなのが特徴です。とはいえ、ドライフルーツの中では最も低カロリーで、100gあたり235kcal。
妊婦は、その時期に応じたカロリー付加(初期は+50kcal、中期は+250kcal、後期は+450kcal)が必要ですので、適量をおやつにするのは問題ありませんが、あまりに多い食べ過ぎはカロリーオーバーの可能性もあり、注意が必要でしょう。
下痢になるかも
プルーンの効果として便秘の解消がありましたが、逆に言えばプルーンを食べ過ぎると下痢になる恐れがあります。プルーンを食べるとお腹がゴロゴロする、という方もいるようですが、そんな人は下痢にもなりやすいタイプかもしれません。
適量のおやつ程度であれば、基本的に下痢になることはないとされています。しかし、気になる方はご自身のお腹の調子と相談しながら摂取量を調整すると良いでしょう。
胎児へのリスクは?
思わぬ栄養素が胎児に影響することもあります。その栄養素とは、健康にはとても良いとされているポリフェノール。ポリフェノールとは、ほとんどの植物に存在する色素成分で、強い抗酸化作用があることで知られており、様々な健康・美容効果があります。
しかし、妊娠後期にポリフェノールを摂り過ぎると、胎児の動脈管早期収縮が起こることが報告されています。ただし過剰摂取の明確な基準は示されていません。
ポリフェノールは普段口にする食べ物にも含まれますので、過剰に厳しく節制する必要はないですが、特に妊娠後期では、濃縮プルーン飲料などポリフェノールの多いものの摂り過ぎ・食べ過ぎには注意した方が良いでしょう。
妊娠中のプルーンの食べ方
さて、プルーンの栄養を効果的に取り入れながら、食べ過ぎないようにするためにはどのようなポイントを注意すれば良いのでしょうか?ここからは、摂取量や注意点を紹介します。
適切な摂取量は?1日何個?
妊娠時期にもよりますが、プルーンの摂取量は1日あたり4~5粒(40g程度)が目安です。これでカロリーは約100kcalになります。ただし、妊娠後期はプルーン食べ過ぎによるリスクが少し上がりますので、2粒程度に抑えておくのが無難でしょう。
いずれにせよ、プルーンは一度にたくさん食べるのではなく、毎日少しずつ続けるのがポイントです。特に妊娠中は、いろいろな食べ物から少しずつ栄養素を補給するのが大切でしょう。
食べる時の注意点
プルーンを食べる時に、注意してほしい食べ合わせがあります。それが、プルーンとコーヒーまたは緑茶です。コーヒーや緑茶にはタンニンが含まれていますが、このタンニンは体内で鉄の吸収を妨げてしまいます。
そのため、プルーンの栄養素を十分に摂取するためには、食べる前後30分はタンニン入りの飲料を飲まないようにしましょう。
おすすめプルーンとレシピ
ここで、小島屋こだわりのプルーンのご紹介です。
プルーンは毎日続けるのが健康維持のポイントですので、少しでも満足できる美味しいプルーンにこだわりました。肉厚でさっぱりした甘みの種なしプルーンと、大粒でしっかりした味と甘みが特徴の種つきプルーンの2種類をご用意。ぜひお試しください!
また、プルーンはそのまま食べるのも良いのですが、満足感を得るために少しアレンジする
のもおすすめです。ここで1つレシピをご紹介します。
こちらはプルーンとかぼちゃの種を使ったおやつ。かぼちゃの種は、鉄分や亜鉛といったミネラルが豊富なナッツなので、こちらも妊婦には嬉しい食べ物ですよ。歯ごたえもあるので、少量でも満足できおすすめです。作り方も簡単なので、ぜひお試しあれ♪
妊婦は適量のプルーンで栄養補給!
プルーンは妊娠中に嬉しい栄養素がたっぷりのドライフルーツ。食べ過ぎには注意が必要ですが、適切量のプルーンを毎日摂取することで少しずつ栄養補給ができます。お気に入りのプルーンを見つけて、美味しく健康的なマタニティライフを過ごしましょう!
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よくある質問
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胎児が大きくなる食べ物は?
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胎児を健康に大きくするためには、ビタミンやカルシウム、タンパク質を摂ことが重要なため、ナッツや大豆製品はおすすめです。また胎児に栄養を送るための基礎となる鉄分や、胎児奇形のリスクを軽減する葉酸を補給するのには、プルーンもおすすめと言えます。
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一日に必要な鉄分 プルーン何個?
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鉄分の1日推奨量は6.5~7.5mgですが、プルーン100gで鉄分量1mgなので、1日の必要量をプルーンだけで補おうとすると60粒以上ということになります。しかし鉄分は一般食品からも摂取でき、摂取量平均は7.6mg/日です。特に鉄分不足なのは月経中の女性で、そんな方こそプルーンを取り入れ、少しずつ鉄分を摂取すべきといえます。
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妊娠 何食べちゃダメ?
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妊婦が注意すべき食べ物は、ビタミンAの多いもの(うなぎやレバー)、アルコール、生もの(特に生魚)等です。特にビタミンAは妊娠初期に食べ過ぎると胎児奇形の可能性があるので注意が必要です。また、健康に良いイメージのあるポリフェノールも、妊娠後期に食べ過ぎると胎児の動脈管早期収縮が起こることが報告されています。
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妊娠中 何がダメ?
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妊娠中のプルーンの摂取は、注意すべき点があります。その原因はポリフェノール。ポリフェノールは強い抗酸化作用があることで知られていますが、妊娠後期にポリフェノールを摂り過ぎると、胎児の動脈管早期収縮が起こることが報告されています。ただし過剰摂取の明確な基準は示されていません。