旬のフルーツをもらい過ぎて使いきれない!どう消費したらいいかわからない!という経験はありませんか?特に、冬の果物は栄養豊富で美味しいものが多く、最後まで美味しく楽しみたいですよね。
一度に食べきれない果物を長く保存する方法としておすすめなのが、自家製ドライフルーツです。ドライフルーツは、保存性が高いことで昔から重宝されてきました。最近では、食べ物を乾燥させるフードドライヤーや天日干しネットなども売られ、手作りドライフルーツを作る人も多くなっています。
生の果物よりも長く保存できるうえ、さらにアレンジすることでも楽しめるドライフルーツ。今回は、東京上野・アメ横で1956年から続くナッツとドライフルーツの専門店・小島屋の視点から、冬を旬とする果物を使ったドライフルーツの作り方を紹介しましょう!
自宅で簡単に!ドライフルーツの作り方:基本レシピと方法
手作りドライフルーツの基本は、選んだ果物を薄切りにし、オーブン、ディハイドレーター、または天日干しでじっくり乾燥させること。この自然な方法で、みかん、リンゴ、バナナ、キウイなど様々な果物を保存食やヘルシースナックに変えられます。自家製ならではの無添加で健康的なドライフルーツを楽しめ、料理やデザートにも活用可能です。
果物の大量消費にはドライフルーツがおすすめ!
ドライフルーツのメリットとは
ドライフルーツは、果物を水分を抜き乾燥させた食べ物。果物にもよりますが、多くの場合水分が8~9割程度から2割程度に減り、栄養や美味しさが凝縮されているのが特徴です。
果物に多い栄養素は、ビタミン・ミネラル・食物繊維など、現代人が不足しやすいものばかり。そのため、ドライフルーツを食べることで健康や美容にも効果があるとされています。
(※ドライフルーツの効果については以下の記事もどうぞ↓↓)
≪ドライフルーツには健康・美容に嬉しい効果が!おすすめドライフルーツランキングも一挙紹介!≫
また、自家製ドライフルーツは無添加で作ることができ、砂糖の量も好みで調整することができるので、健康的なおやつになりますよ。
冬が旬の果物ってどんなもの?
ドライフルーツでは栄養素が凝縮されますが、乾燥させる前のもともとの果物の栄養素も重要です。そこで重要なのが、季節にあった旬の果物を選ぶこと。旬を迎えたフルーツは栄養価も高く、美味しさも増します。
冬が旬の果物は意外と多く、みかん(蜜柑)・りんご・柿・いちご(苺)・キウイ・ゆず・レモンなどがあります。柑橘系が多いのが特徴ですね。
ドライフルーツにするのはどんな果物がいい?
では、どんな果物がドライフルーツに適しているのでしょうか?基本的には、乾燥させればドライフルーツになります。あえて言うならば、乾燥させても色が残るものや、水分が多すぎないもの、またクセや青臭さがないものがおすすめでしょう。
基本のドライフルーツの作り方については、以下の記事をご参考にどうぞ↓↓
≪おうちで簡単!手作りドライフルーツの作り方~天日干しから機械を使った方法まで解説~≫
果物別!ドライフルーツの作り方
今回は、特にドライフルーツにおすすめの冬の果物《イチゴ・みかん・柿・レモン・キウイ》をピックアップし、それぞれのドライフルーツの作り方をご紹介します!また、自家製ドライフルーツと比較できるよう、小島屋で販売しているドライフルーツもご紹介。作ったものと食べ比べするのも楽しいですよ♪
~イチゴ(苺)~
まずは、冬のイメージが強いイチゴです。イチゴは、12月~5月頃にかけてスーパーに出回り、冬のケーキなどに大活躍する果物。しかし実は、本来の旬は春であり、真冬よりも冬の終わりの3月~早春のイチゴが美味しくておすすめですよ。ドライフルーツとしては、切って乾燥させるだけのものと、砂糖を加えて乾燥させるものという2種類があります。
【そのまま切って乾燥させる作り方】
①イチゴを縦に4~5mm前後にスライス
②重ならないように並べ、天日干し・フードドライヤー・オーブンなどで水分を抜く
(※乾燥の目安:天日干しで1~2日、フードドライヤー65℃で8~12時間、オーブン100℃で表裏それぞれ30~40分)
【砂糖を加えて乾燥させる作り方】
①ヘタを取ったイチゴに砂糖(イチゴの重さの30%)をかけて1日おく
②出てきた水分と一緒に鍋に移し、弱火10分程度煮る
③水分を切り、フードドライヤーやオーブンで乾燥させる
(※乾燥の目安:フードドライヤー65℃で12時間、オーブン100℃で表裏それぞれ30~40分、その後お好みで天日干しを加えても可)
~みかん(蜜柑)~
冬の果物の定番といえば、ビタミンCが豊富なみかん(蜜柑)ですよね。日本でメジャーなみかんといえば温州みかん。その中でも収穫時期によって4つに分類され、合わせて9月~3月と長く楽しめます。
ドライみかんは、輪切りにスライスして乾燥させる作り方と、粒をそのまま乾燥させる作り方の2つがあります。みかんは甘みが強いので、どちらの場合も砂糖不使用で作っても十分美味しいですよ。
【輪切りスライスでの作り方】
①みかんはよく洗い、皮ごと5mm幅にスライスする
②重ならないように並べ、天日干し・フードドライヤー・オーブンなどで水分を抜く
(※乾燥の目安:天日干しで裏返しながら3日前後、フードドライヤー65℃で8~10時間、オーブン100℃で表裏それぞれ30~40分)
【粒ごとドライみかんの作り方】
①みかんは皮を剥き、1粒ずつ外す
②薄皮は付いたまま、並べて乾燥させる
(※乾燥の目安:天日干しで裏返しながら3日前後、フードドライヤー65℃で10時間、オーブン100℃で表裏それぞれ30~40分)
ドライみかんを作ってみたレビューについては、以下の記事もご参照ください↓↓
≪おうちで簡単!手作りドライフルーツの作り方~天日干しから機械を使った方法まで解説~≫
~柿~
柿と言えば秋を連想する方も多いですが、柿は秋~冬にかけて旬を迎える果物です。大きく甘柿と渋柿に分けられ、タンニンという渋みのもとが口の中で溶けるかどうかが違いとなります。柿の乾燥といえば、渋柿を原料とする干し柿がメインでしたが、最近は甘柿をそのまま乾燥させるドライ柿も登場してきましたね。
【昔ながらの干し柿の作り方】
①柿(渋柿がおすすめ)の皮を剥き、柿の軸に紐を通す
②沸騰したお湯に5秒ほど漬ける(カビ発生の予防)
③風通しの良い所で1週間程度干し、外側が硬くなったら軽く揉む
④③を数回繰り返し、3~4週間程度で完成
【ドライ柿の作り方】
①柿(甘柿がおすすめ)の皮を剥き、4~5mm程度のスライスにする
②重ならないように並べ、乾燥させる
(※乾燥の目安:天日干しで裏返しながら2~3日、フードドライヤー65℃で8~10時間、オーブン100℃で表裏それぞれ30分程度)
(※ドライ柿の作り方、渋柿と甘柿の違いについてはこちらで詳しく解説しています↓↓)
≪最近注目のドライ柿の作り方は? 注目の成分カキタンニンや柿渋についても。≫
~レモン~
レモンといえば夏のイメージが強いですが、実は他の柑橘系と同様、国産レモンの旬は冬です。酸味が特徴のレモンですが、ドライレモンにすると香りと苦味も楽しめます。スライスして作ったり、皮のみを使ってレモンピールにすることもありますね。
【スライスレモンの作り方】
①レモンはよく洗い、皮ごと3~4mm程度にスライスする
②重ならないように並べ、乾燥させる
(※乾燥の目安:天日干しで裏返しながら4~5日、フードドライヤー45℃で12時間程度、オーブン100℃で表裏それぞれ20~30分)
【レモンピールの作り方】
①レモンは厚い皮(表部分と白い皮部分)のみを削ぎ取り短冊状にする
②鍋にレモンの皮と水を入れ沸騰後1分煮た後、お湯を切り冷水にとる
③②を2~3回繰り返す(皮の苦味やえぐみを除くため)
④水気を切り、グラニュー糖(レモンの皮と同量)と被るくらいの水を加え水気を飛ばすように10分程度煮る
⑥オーブンやフードドライヤーで乾燥させた後、グラニュー糖をまぶす
(※乾燥の目安:天日干しで裏返しながら2~3日、フードドライヤー60℃で6~8時間、オーブン100℃で表裏それぞれ15~20分)
~キウイ~
キウイといえばトロピカルフルーツ!というイメージがある人も多いかもしれませんが、実はキウイの旬は秋~冬。国産のものは11~4月頃に出回ります。ドライにしても、種のプチプチ食感が美味しいですよ♪
【ドライキウイの作り方】
①キウイの皮を剥き4~5mmの輪切りにする
②水分をキッチンペーパーでふき取り、並べて乾燥させる
(※乾燥の目安:天日干しで裏返しながら2~3日、フードドライヤー65℃で6~10時間、オーブン100℃で表裏それぞれ30分程度)
(※ドライキウイを作ったレビューはこちらで詳しく紹介しています↓↓)
≪キウイのドライフルーツを手作りしてみた!~砂糖不使用での作り方とレビューを紹介~≫
ドライフルーツは使い方も無限大
そのまま食べても十分美味しいドライフルーツですが、様々な使い方があるのも魅力の1つです。ここで、ドライフルーツの代表的なアレンジをいくつかご紹介しておきます。
ヨーグルト漬け
ヨーグルトとドライフルーツは相性抜群!おすすめは、プルーンヨーグルトにたっぷりのドライフルーツを入れ、半日~1日おいたもの。どのドライフルーツでも、ヨーグルトにドライフルーツの風味が移って美味しくなります。
小島屋ではヨーグルト専用ドライフルーツミックスという商品がありますが、こちらも人気商品↓↓です♪
パン・お菓子作りに
パンやケーキにもドライフルーツは大活躍します。ドライフルーツは水分を出さないので、混ぜ込んでも扱いやすいですし、食感も少し変わって美味しくなりますよ♪パン作りは苦手…という方は、パウンドケーキなどがおすすめ。パウンド型とホットケーキミックスを使えば簡単にできちゃいます!
洋酒漬けにも
ちょっと大人な雰囲気を味わいたいときは、ワインやリキュールといった洋酒にドライフルーツを漬け込んで自家製の果実酒として楽しむのも良いでしょう。入れるドライフルーツで風味は随分変わりますが、お好みではちみつやライムを入れても◎ですよ。
自家製ドライフルーツで果物を長く楽しもう
ドライフルーツは、果物をもらいすぎたときなどはもちろん、いつもと違うフルーツの使い方をしたいときにおすすめです。フードドライヤーなどの専用の機械がなくても、オーブン付きの電子レンジや、ネットを使って天日干しでも作れるのも魅力ですね。冬が旬の果物を使って、ぜひ美味しいドライフルーツを手作りしてみてください♪
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よくある質問
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ドライフルーツに向いている果物は?
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基本的には、どんな果物も乾燥させればドライフルーツになりますが、乾燥させても色があまり変わらないものや、もとの水分量があまり多くないものがおすすめです。特に、りんごや柿などは初心者でも作りやすいですね。ただ、切り方や干し方を工夫することで、ドライフルーツにすることができるものも多いです。
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みかんの皮を天日干しにするには?
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みかんの皮は、天日干ししておくことで陳皮という漢方薬の原料になります。みかんの皮をざるに広げ、風通しの所に1~2週間干しておくと完成します。雨の日には外に干さず室内に入れるようにし、カビに注意しましょう。
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ドライフルーツのみかんはどんな効果があるの?
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みかんのドライフルーツには、食物繊維、葉酸、ビタミンCなどの栄養素が含まれています。そのため、便秘の解消や腸内環境を整える作用、さらに抜け毛など髪トラブルを防いだり、美肌を促す効果が期待できます。
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ドライフルーツを作るコツは?
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ドライフルーツは、お好みのフルーツを切って重ならないようにザルに乗せ、丸2日程度、日当たりの良い所で干すだけでできあがりますが、コツがいくつかあります。コツは、湿気の少ない天気の良い時期に作るのがポイントです。また風で飛んだりしないように専用のネットを使用したり、夜や雨の日は室内に入れる必要があります。
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ドライフルーツを作るには何日干せばいいですか?
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最も基本的な作り方である天日干しでは、丸2日程度、日当たりの良い所で干すだけでドライフルーツができます。ただし、時期や天気によっても違いがあり、十分に乾燥するのを待ちましょう。夜や雨の日は室内に入れる必要があります。