骨を作るのに重要なカルシウム。しかし、日本人のカルシウムの摂取量が目標に達したことがないという事実をご存知でしょうか?カルシウムは、牛乳やチーズといった乳製品や小魚といった食べ物に多いですが、摂取が不足している状況なのです。
「カルシウムが不足すると骨がもろくなって骨粗鬆症になる」というイメージを持つ人は多いと思いますが、影響はそれだけではありません。カルシウムは、筋肉のコントロールなど様々な体の機能に影響を与えているのです。
そこで今回は、カルシウム不足による影響や症状を解説!さらにカルシウムを補う食べ物として、ナッツをご紹介します。実はナッツは、ミネラル豊富な食べ物なのです。また、東京上野・アメ横で1956年から続くナッツとドライフルーツの専門店・小島屋おすすめのカルシウム補給ナッツについても紹介しましょう!
ナッツのカルシウム効果で骨の健康をサポート
ナッツはカルシウムを豊富に含み、日常の食事で骨の健康をサポートします。特にアーモンドやカシューナッツはカルシウム含有量が多く、運動後のリカバリーや栄養補給に最適です。ナッツ類を間食に取り入れることで、カルシウム不足対策ができます。また、マグネシウムや不飽和脂肪酸も含まれており、全体的な健康効果を高めます。
カルシウムとは?
カルシウムの効果や働き
カルシウムは、体内に最も多く存在するミネラルです。その量は体重の1~2%といわれ、50kgの人であれば0.5~1kgのカルシウムを含んでいることになります。
そのうち約99%はリン酸カルシウムとして骨や歯を構成し、残りは血液や細胞に存在して細胞分裂や筋肉の収縮、神経の伝達などに関わっています。
『万年不足』のカルシウム
戦後から現在にかけて、日本人の栄養状態はかなり良くなりました。他の多くの栄養素も食生活の変化による多少の不足はあるものの、カルシウムほどの慢性的な不足ではありません。全年代でほぼ毎年、推奨量を満たしていない栄養素がカルシウムなのです。
カルシウムの摂取推奨量と実際の摂取量(値は平成28年度分)は、以下の通りです。
推奨量(男性) | 推奨量(女性) | 摂取量平均(男女) | |
20~29歳 | 800mg | 650mg | 412mg |
30~49歳 | 650mg | 650mg | 439mg |
50~59歳 | 700mg | 650mg | 485mg |
20~59歳の摂取量は、推奨量はおろか500mg/日にも満たしていません。特に若い世代での不足が目立ち、最近の統計では1日摂取量が400mgに満たないこともあるのです。
【参考】カルシウムの働きと1日の摂取量 -健康長寿ネット 公益財団法人長寿科学振興財団
国民健康・栄養調査 -厚生労働省
カルシウムパラドックスとは?
カルシウムが不足する影響の1つに、カルシウムパラドックス(カルシウムの逆説)があります。不足したカルシウムを補うため骨からカルシウムが溶けて血中に流れた結果、実際はカルシウムが足りないのに血液中のカルシウムは増えるという逆説が起こるのです。
本来、カルシウムなどのミネラルは絶妙なバランスを保って細胞内外に存在しています。しかし、カルシウムパラドックスによって、ミネラルのバランスが崩れると、体に様々な支障を来たします。これが、カルシウム不足で骨以外に影響が出る理由です。
カルシウム不足による症状
それでは、カルシウム不足によって実際の体にどのような影響が表れるのでしょうか?多くの場合、すぐに症状が現れることはないですが、不足が続くと症状が出てきます。当てはまる症状があれば、カルシウムの不足を疑って積極的に摂ってみると良いでしょう。
①骨がもろくなる骨粗鬆症
カルシウム不足による代表的な疾患が、骨がもろくなる骨粗鬆症です。といっても自覚症状はほとんどなく、慢性的なカルシウム不足が続くことで骨がスカスカになり、骨折しやすくなります。最近では、高齢者だけでなく若者の骨密度も低下傾向にあり注意が必要です。
骨は一度作られたら終わりではなく、常に作り変えられています。骨を壊す破骨細胞と、骨を作る骨芽細胞がうまくバランスをとっているのです。しかし、原料であるカルシウムが不足すると骨は作られず、壊される一方に。これが、骨密度低下のメカニズムです。
また閉経後の女性は、特に骨粗鬆症のリスクが高いとされます。女性ホルモンであるエストロゲンには、骨芽細胞を助け骨を作る効果がありますが、閉経前後になるとこのホルモンの分泌が低下します。すると骨を壊す力の方が大きくなり、骨がもろくなるのです。
②高血圧・動脈硬化のリスクに
不足したカルシウムを骨から補った結果、実際はカルシウムが足りないのに血中のカルシウムが増える、というカルシウムパラドックス。これにより高血圧や動脈硬化が起こりやすくなります。これらは心筋梗塞や脳血管疾患などの血管系疾患のリスクとなるので、できるだけ避けたいですね。
この理由は、血中のカルシウムが増えることで、血管の筋肉が刺激され収縮するためです。すると血管内は狭くなり、血液を送る時に高い圧がかかります。これが高血圧の原因です。さらに過剰なカルシウムにより血管壁が硬くもろくなり、動脈硬化も来たします。
③肌の乾燥や髪のカサつき
カルシウムの働きの1つに、細胞分裂や分化の促進が挙げられます。そのため、カルシウムの不足が続くと、皮膚は乾燥して角質が剥がれ落ち、爪はもろく、髪は粗くカサついてしまう原因となるのです。
カルシウムが見た目や美容面にも影響するというのは意外かもしれませんが、わかりやすくカルシウム不足を疑える症状ですので、注意していきたいですね。
④瞼がピクピクする
疲れた時などに瞼が勝手にピクピク動く‥という経験をしたことある人はいませんか?これには寝不足やストレス、目の疲れなど様々な原因があるとされますが、カルシウム不足も原因となることがあります。
カルシウムの重要な働きとして、細胞に存在して筋収縮をコントロールするという働きがあります。そのためカルシウムが不足してミネラルのバランスが保てなくなると、筋肉のコントロールがうまくいかずに痙攣(筋肉の持続的な収縮)が起こるのです。
その他、瞼以外にも顔や手足のピクつきや痙攣、手足の感覚異常が起こることもあります。また、足の痙攣であるこむら返りもカルシウム不足が要因の1つとされています。
⑤イライラ・物忘れなど精神症状
神経の伝達機能のコントロールにも、カルシウムなどのミネラルのバランスが重要になります。そのためカルシウムが不足したり、ミネラルバランスが崩れると、神経機能の調整がうまくできなくなります。
これにより、イライラや、さらには物忘れや認知症状にまで発展する場合も。カルシウムとイライラの関係には諸説ありますが、詳しくは以下の記事もご参考にどうぞ↓↓
≪カルシウム不足でイライラするのは本当?ウソ?~カルシウムの本当の役割と吸収率を高める摂り方~≫
カルシウム不足はナッツで解消?!
カルシウム不足の解消におすすめの食べ物が、実はミネラル豊富なナッツ。おつまみのイメージが強いですが、実は最近では健康効果が高いとして注目されているのです。
カルシウムが多いナッツベスト5
そこで、特にカルシウムの含有量が多い(100gあたり)ナッツをランキングで紹介しましょう!
【1位】アーモンド | 260mg |
【2位】ブラジルナッツ | 200mg |
【3位】ヘーゼルナッツ | 130mg |
【4位】ピスタチオ | 120mg |
【5位】くるみ | 85mg |
(※カルシウム含有量が多いナッツについては、以下の記事もご参考にどうぞ↓↓)
≪カルシウムが多いナッツをランキングで紹介!手軽な食べ物からカルシウムを摂ろう!おすすめナッツやレシピ紹介も≫
おすすめナッツはこれ!
まずおすすめするナッツは、カルシウム含有量No.1のアーモンド。ナッツの中でも定番のアーモンドは、カルシウムなどのミネラルをはじめ、食物繊維やビタミンEも豊富で、健康のためには取り入れたい食べ物と言えますね。
小島屋の素焼きアーモンドは、素材と焙煎にこだわった無塩・無油・無添加仕上げ。ナッツの中でも定番の人気商品です。手仕事で丁寧に焙煎しているので、香ばしさが違いますよ。1日の目安量は20~25粒。おつまみにおすすめです!
(※アーモンドの効果については以下の記事もご参考にどうぞ↓↓)
≪アーモンドの効果で健康に!アンチエイジングや美容にも効能が?効果的な食べ方も紹介!≫
とはいえ、毎日アーモンドというのも飽きる…という方におすすめなのがミックスナッツ。小島屋では、年代別に重要な栄養素を配合したミックスナッツをご用意しています。目安は1日30g程度で、カルシウムなど不足しがちなミネラルの補助になりますよ。
カルシウム摂取の注意点
カルシウムは、含まれる食べ物や食べ合わせによって吸収率が変わります。特に注意すべきは、リンの摂りすぎ。リンはカルシウムと結合し体外に出てしまうため、カルシウム:リン=1:1~2程度の割合で摂取するのが良いとされます。リンは、加工食品やスナック菓子に特に多いので食べ過ぎには注意しましょう。
逆にカルシウムの吸収を上げてくれるのが、ビタミンDです。ビタミンDは魚やキノコといった食べ物に含まれるほか、日光を浴びることでも生成されますので、外で適度な散歩をすることがおすすめです。
また、骨を強く維持するためには、骨に微量に含まれるマグネシウムを十分に摂ることも重要です。マグネシウムが多いナッツについては、以下の記事もご参考にどうぞ↓↓
≪マグネシウム含有量が多いナッツをランキングで紹介!手軽な食べ物からマグネシウムを摂ろう!おすすめナッツの紹介も≫
十分なカルシウムで健康維持を
どうしても不足しがちなカルシウム。骨を丈夫にし健康的な毎日を送るためには欠かせない栄養素です。カルシウム不足には手軽なナッツがおすすめ。お気に入りナッツを見つけて、美味しくカルシウムを補いましょう!
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よくある質問
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アーモンドにはどのくらいのカルシウムが含まれていますか?
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カルシウム含有量が多いナッツベスト5の第1位は、100gあたり約260mgものカルシウムを含むアーモンドです。ナッツの定番でもあるアーモンドは、その健康効果が注目され、最近では様々な商品に活用されていますね。カルシウムだけでなく、健康に良い脂質であるオレイン酸や、冷え性に効果的なビタミンE、便通改善に効果のある食物繊維も多いです。
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カルシウムが効率よく取れる食べ物は何ですか?
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カルシウムの吸収率は基本的にあまり高くありませんが、ちょっとした食べ合わせや工夫で、吸収を促進させることができます。カルシウムは、1度に摂取する量が多いほど排泄量が増え、逆に摂取量が少なければ吸収率は上がります。そのため1食で集中的に摂るのではなく、何食かに分けたり間食に取り入れるなどするほうが効率的です。手軽な牛乳や、おやつにちょうど良い小魚やナッツなども良いでしょう。
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アーモンドはカルシウムが豊富ですか?
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カルシウム補給におすすめのナッツは、カルシウム含有量No.1のアーモンドです。ナッツの中でも定番のアーモンドは、カルシウムなどのミネラルをはじめ、食物繊維やビタミンEも豊富で、健康のためには取り入れたい食べ物と言えます。
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カルシウムがたくさん取れる食品は?
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カルシウムは、牛乳やチーズといった乳製品や小魚といった食べ物に多いです。しかし、日本人のカルシウムの摂取量が目標に達したことはなく、摂取が不足している状況なのです。そのため、通常の食事に加え、間食などでカルシウムを補給していくことが大切になります。