みなさんは小さい頃などに、「イライラするのはカルシウムが不足しているからだ!カルシウムを摂りなさい」などと言われた覚えはありませんか?カルシウム不足がイライラにつながる、というのは以前からよく言われることですが、これは事実なのでしょうか?
また、カルシウムは全年代において慢性的に不足している栄養素。十分な摂取のためにカギとなるのが「吸収率」です。カルシウムは食べ合わせ等により吸収率が大きく変わるため、吸収を促進させる食べ方が重要となります。
そこで今回は、吸収促進のためのカルシウムの摂り方についても解説!さらに、カルシウムが多い意外な食べ物であるナッツを取り上げ、東京上野・アメ横で1956年から続くナッツとドライフルーツの専門店・小島屋おすすめのカルシウムたっぷりナッツも紹介します。
カルシウムがイライラに関係する?
カルシウムの効果と働き
そもそも、食べ物から摂ったカルシウムは小腸で吸収され、血液に入ります。そこから一部は骨などに吸着し、血液中には一定の濃度が保たれるようになっています。食事からのカルシウムが不足すると、骨からカルシウムが溶けて血液中のカルシウム濃度が維持されます。
体内にあるカルシウムは体重の約1~2%。そのうちの99%は骨や歯の構成成分となっていますが、残りの1%は血液中や細胞に存在し、様々な体の機能に関わっているのです。
カルシウムの働きとしては、骨を作る働き以外にも、細胞分裂や筋肉の収縮、神経の伝達・興奮などの働きがあります。これらは、血液中や細胞にあるカルシウムの役割となります。
「カルシウムとイライラ」は直結しない!
カルシウムは、神経の伝達や興奮に関わります。そのため、カルシウムが不足すると脳細胞が興奮しやすくなりイライラする、と言われているようです。しかし実は、カルシウムとイライラは直結しません。
なぜなら、先述したように、カルシウムの血液中の濃度は一定保たれているからです。しかし慢性的なカルシウム不足では、骨からカルシウムを補うことすらできず、神経の興奮を抑えきれない場合も考えられます。
そのため、少しカルシウムが不足したからと言ってすぐにイライラにつながるわけではありませんが、カルシウム不足を放置し続けると、イライラなど精神症状のリスクが高まると言えるでしょう。
カルシウムは慢性不足
ところで、わたしたちのカルシウム摂取量は足りているのでしょうか?実は、全く足りていません。カルシウムは、全世代でほぼ毎年、推奨量を満たしていない栄養素なのです。
カルシウムの摂取量目安は、成人男性で650~800mg、女性で650mgですが、実際の摂取量は500mgにも満たない世代が多いです。特に若い世代で摂取量が少なく、慢性的なカルシウム不足になっていると言えます。
そのため、カルシウムがイライラにつながる可能性も大きくなります。ただでさえ摂取が少ない栄養素なので、効率よく摂ることが重要ですね。そこでポイントとなるのが「吸収率」です。
(※カルシウム不足の現状や、不足による症状については以下の記事もご参照ください↓↓)
≪カルシウム不足の症状は骨粗鬆症だけじゃない?!他にも大きな影響があるカルシウム。不足を補うカギはナッツ?!≫
カルシウムを吸収促進させる摂り方
カルシウムの吸収率は、成人で20~30%と決して高くありません。しかし、カルシウムはちょっとした食べ合わせや工夫で、吸収を促進させることができます。
①こまめな摂取で吸収を促進!
カルシウムは、1度に摂取する量が多いほど排泄量が増えます。逆に、カルシウムの摂取量が少なければ吸収率は上がります。そのため、1食で集中的に摂るのではなく、何食かに分けたり、間食に取り入れるなどするほうが、効果的に摂取できるというわけです。
カルシウムをサプリメントで補うのもよいですが、吸収効率が悪くなる可能性もありますので、おやつや間食として食べ物からこまめに摂るのがおすすめですよ。
②ビタミンDは吸収率を上げる
カルシウムは小腸で吸収されますが、この時にはビタミンDも必要となります。つまりビタミンDの不足により、カルシウムの吸収が悪くなることもあるのです。
ビタミンDは、きのこ類や魚類に含まれていますが、十分な強度の太陽にあたることで体内でも生成されます。食べ物から十分に摂ったり、適度に外に出て日光を浴びることが重要です。
③フィチン酸・シュウ酸に注意?
フィシン酸は繊維の多い全粒粉や小麦・豆などに含まれ、シュウ酸はほうれん草やサツマイモなどに含まれています。これらは、カルシウムの吸収を低下させるとされ、食べ過ぎには注意が必要。しかし実際には、その作用は食べ物によってばらつきが大きいのも特徴です。
例えば、ほうれん草とカルシウムでは吸収が低下しますが、小麦製品では吸収率は下がりません。フィチン酸やシュウ酸は多くの食べ物に含まれますが、実際には様々な食ベ物をバランスよく食べることで作用が相殺され、吸収上の影響はほとんどないものとされています。
④リンとのバランスに注意
カルシウムは、他のミネラルとのバランスも重要です。カルシウム吸収において特に重要とされるのがリン。カルシウムとリンは、一方が過剰になるともう一方の吸収が低下するとされており、カルシウム:リン=1:1~2が望ましいとされています。
特にリンは、食品添加物などに多く用いられているので、加工品やインスタント食品、スナック菓子をよく食べる人は注意が必要でしょう。
⑤塩分・アルコール・カフェインは摂り過ぎ注意
塩分(ナトリウム)やアルコールにも注意が必要です。ナトリウムやアルコールの摂取量が多いと、尿中へのカルシウム排泄量も増加することがわかっています。塩分やお酒はほどほどに抑えておくのがよいでしょう。
またカフェインは、カルシウム吸収に直ちに悪影響を及ぼすわけではないとされますが、1日5,6杯以上コーヒーを飲むなどの過剰摂取には注意が必要ですね。
手軽なナッツでカルシウムを補給
こまめに摂取することで吸収促進につながるカルシウム。そこで、手軽に取り入れられる食べ物がナッツです。ここからは、おやつや間食におすすめのナッツについてご紹介します。
カルシウムが多いナッツベスト5
まずは、カルシウムが多いナッツをランキングでご紹介します(値は100gあたり)。メジャーなナッツであるアーモンドやくるみもランクインしていますよ。
【1位】アーモンド | 260mg |
【2位】ブラジルナッツ | 200mg |
【3位】ヘーゼルナッツ | 130mg |
【4位】ピスタチオ | 120mg |
【5位】くるみ | 85mg |
(※カルシウム含有量が多いナッツについては、以下の記事もご参考にどうぞ↓↓)
≪カルシウムが多いナッツをランキングで紹介!手軽な食べ物からカルシウムを摂ろう!おすすめナッツやレシピ紹介も≫
おすすめナッツはこれ!
まずおすすめするナッツは、カルシウム含有量No.1のアーモンド。アーモンドは、カルシウムの他にも食物繊維やビタミンEが豊富で、その健康効果が注目されています。
小島屋の素焼きアーモンドは、素材と焙煎にこだわった無塩・無油・無添加仕上げなので、香ばしさと甘さが格別です。1日の目安量は20~25粒。ぜひお試しください!
(※アーモンドの効果については以下の記事もご参考にどうぞ↓↓)
≪アーモンドの効果で健康に!アンチエイジングや美容にも効能が?効果的な食べ方も紹介!≫
とはいえ、毎日アーモンドというのも…という方にはミックスナッツもおすすめ。小島屋では、年代別に重要な栄養素を配合したミックスナッツをご用意しました。
どの年代にも重要なカルシウムですが、50~60代用では100gあたり125mg前後、30~40代用では100gあたり145mg前後となるように配合されています。
様々な味と食感が楽しめるミックスナッツ。1日の目安は30g程度で、カルシウムなど不足しがちなミネラルの補助になりますよ♪
カルシウム摂取におすすめレシピ
ここで、カルシウムを摂取するためのレシピをご紹介しましょう!カルシウムが多い食材といえば、やはり牛乳。今回は、そんな牛乳と相性ぴったりのグラノーラの紹介です。
レシピではカシューナッツがメインとなっていますが、カルシウムの多いナッツランキングを参考にアレンジしてみてくださいね。また、牛乳はカルシウムを含む食べ物の中でも吸収が良いので、合わせることでより吸収を促進させることができますよ!
カルシウムは吸収率を考慮すべし!
ただでさえ不足しがちなカルシウム。イライラなど精神的な症状が出るほどの不足にならないためにも、吸収促進を考えた摂り方を意識していきたいですね。手軽なナッツを活用しながら、こまめにカルシウムを摂取していきましょう!
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よくある質問
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カルシウムを摂るとイライラしなくなりますか?
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カルシウムは、神経の伝達や興奮に関わります。そのため、カルシウムが不足すると脳細胞が興奮しやすくなりイライラする、と言われているようですが、実際には、カルシウムとイライラは直結しません。なぜなら、カルシウムの血液中の濃度は骨に貯蔵されているカルシウムを利用するなどして一定に保たれているためです。
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カルシウムが不足するとイライラするのはなぜですか?
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カルシウムは、神経の伝達や興奮に関わります。そのため、カルシウムが不足すると脳細胞が興奮しやすくなりイライラする、と言われているようですが、実際には、カルシウムとイライラは直結しません。なぜなら、カルシウムの血液中の濃度は骨に貯蔵されているカルシウムを利用するなどして一定に保たれているためです。
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イライラするのは何が不足している?
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そもそもイライラは精神的・体力的な負担やストレスが大きな原因ですが、イライラを緩和させる栄養素としては特にビタミンB群が重要とされています。中でもパントテン酸は「抗ストレスビタミン」とも言われ、ストレスをやわらげる働きをもつ副腎皮質ホルモンの合成に関わることで、イライラを解消しストレスを和らげるビタミンです。
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カルシウム不足だと怒る?
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カルシウムは、神経の伝達や興奮に関わります。そのため、カルシウムが不足すると脳細胞が興奮しやすくなりイライラする、と言われているようですが、実際には、カルシウムとイライラは直結しません。なぜなら、カルシウムの血液中の濃度は骨に貯蔵されているカルシウムを利用するなどして一定に保たれているためです。