冬になるとなんだか肌がつっぱる、粉が吹く…そんな経験はありませんか?その乾燥肌の原因は、実は食事にあるかもしれません。私たちの体は普段の食事から作られるので、肌と食べ物のつながりも密接。もちろん乾燥には保湿スキンケアも重要ですが、ケアを効果的にする土台作り(=栄養)も必要なのです。
では、健やかな肌づくりにはどんな栄養素が必要なのでしょうか?肌作りには、ミネラル・ビタミン・脂質といった様々な栄養素が関わりますが、今回は、皮膚の機能や構造と結びつけながら、それぞれ理由と合わせて解説していきます。
さらに、乾燥肌対策におすすめの食べ物の1つとしてナッツをご紹介。ナッツは栄養が豊富で、健康・美容効果も注目されている食べ物なんですよ。
また、東京上野・アメ横で1956年から続くナッツとドライフルーツの専門店・小島屋がおすすめするナッツにも注目です!
(ナッツの健康・美容効果については、以下の記事もご参照ください↓↓)
≪ナッツは食べ過ぎても良いの!?抗酸化&抗糖化作用に注目した健康効果を徹底解説!≫
≪ナッツはニキビの原因じゃない!むしろ美肌効果やアレルギー抑制も?肌への効果と正しい食べ方を徹底解説!≫
そもそも乾燥肌の原因とは?
とある調査では、肌の乾燥を自覚している人は男女合わせて約7割。特に女性は、約9割もの人が乾燥肌を感じているそうです。では乾燥肌の原因とは一体何なのでしょうか?
ターンオーバーの乱れ
皮膚はいくつもの層になって構成されています。最も表面にあるのが角層。この付近では、常に新しい細胞(角質細胞)が生まれては古い細胞が剥がれ落ち、約2週間の周期で細胞が生まれ変わっています。
ターンオーバーとは、肌の細胞が生まれ変わる新陳代謝のことです。栄養不足、睡眠不足、運動不足などの体の不調があるとターンオーバーが乱れ、肌トラブルの原因となってしまいます。
皮膚バリア機能の低下
皮膚の大きな役割として、バリア機能があります。これは、外からの異物の侵入を予防するのはもちろん、水分の蒸散を防ぐ機能のこと。皮膚バリア機能が低下すると、水分が失われやすくなり、肌は乾燥しやすくなってしまいます。
皮膚バリア機能を維持するには、角層にある「皮脂」「角質細胞間脂質」「天然保湿因子」という3つの潤い成分を保つことが重要です。これらは一体、何で構成されているのでしょう?ここでカギとなるのが、脂質なのです。
皮膚バリア機能とは?カギは脂質?
ここからは、角層の潤い成分である「皮脂」「角質細胞間脂質」「天然保湿因子」について解説しながら、脂質がどのように関係しているのか見てみます。
健康な「皮脂」は良質な脂質から
皮脂とは角層の最も表面にある膜のこと。「皮脂=悪」と思われがちですが、肌を乾燥から守るバリア機能の1つです。皮脂は、幼少期には少なく思春期~成人にかけて多くなり、女性は20代、男性は20~40代をピークに減少します。過剰な皮脂は肌トラブルの原因となりますが、少なすぎると乾燥肌の原因にもなります。
皮脂の主成分は、中性脂肪としても知られるトリグリセリド。これは動物性の脂質を多く摂ることで増え、極端な食事制限や加齢により減ってしまいます。また、植物性脂質に含まれるオレイン酸・パルミトレイン酸といった不飽和脂肪酸も皮脂に含まれます。
そのため、皮脂が多めの人も、逆に年齢とともに少なくなってきた人も、植物性の良質な脂質を適切に摂取することが重要なのです。
キメを作る?「角質細胞間脂質」と「天然保湿因子」
キレイな肌は、細かな肌の凹凸であるキメが整っていますよね。このキメを構成するのが、角層にある角質細胞です。冬など空気が乾燥する時には、角質細胞の潤いが失われ細胞が縮み、キメが乱れてしまうこともわかっています。
角質細胞の水分を保ち、ぷっくり維持する成分が「天然保湿因子」。そしてこの角質細胞をキレイに並べてくれるのが、セラミド等をはじめとする「角質細胞間脂質」です。角質細胞の間をセメントのように埋める役割を持っています。
細胞間”脂質”とありますが、実際には摂取した脂肪酸がそのまま細胞間脂質になるわけではありません。しかし摂取した栄養素は絶えず代謝され、姿を変えては様々な働きをしますので、結局は普段口にする栄養素(脂質)がいかに良質か、ということが重要なのです。
【参考】
皮膚(肌)の潤いはどうやって保たれているの? -花王 お肌ナビ
資生堂、乾燥によるキメの大きな乱れが皮膚の角層細胞の縮みによるものであることを発見 -PR TIMES
乾燥肌を改善する栄養素
では、具体的に乾燥肌の予防や改善に効果のある栄養素を紹介していきましょう。これらは、ターンオーバーを促し、皮膚バリア機能を高めるのに重要な栄養素です。
皮脂を作る『良質な脂質』
まずは、皮脂の材料ともなる脂質です。前述したように、動物性脂質を摂り過ぎると過剰に皮脂が分泌されることがあるので、植物性の脂質、つまり不飽和脂肪酸がおすすめ。植物から取れる脂質に加え、魚に含まれる油も不飽和脂肪酸ですよ。
皮脂には、不飽和脂肪酸であるオレイン酸・リノレン酸も含まれています。これらの脂肪酸は、真菌によって肌がカサカサになる「白癬」を予防する効果も示唆されています。
【参考】皮表脂質の生理的役割
皮膚の原材料『タンパク質』
タンパク質は、皮膚をつくる原料となります。ターンオーバーのためにいくらビタミンをとっても、原料となるタンパク質が不足すれば意味がありません。特に、無理なダイエットをしている人ではタンパク質が不足しがちなので、意識して摂取する必要があります。
(※タンパク質不足による影響については以下の記事もご参照ください↓↓)
≪タンパク質不足は不調や老化の原因に!タンパク質補給のおすすめはナッツ?良質なタンパク源で健康な体に≫
ターンオーバーを促す『亜鉛』
亜鉛は、ターンオーバーの促進に重要なミネラルの1つ。タンパク質を合成し、新しい細胞ができる時には必須のミネラルとされています。亜鉛が含まれる代表的な食べ物には、牡蠣やうなぎ、ナッツなどが挙げられます。
(※亜鉛が多く含まれる食べ物については、以下の記事もご参照ください↓↓)
≪亜鉛の含有量が多いナッツとは?!手軽にとれる食べ物でミネラル不足を解消しよう!おすすめナッツ&レシピも≫
お肌の健康維持に『ビタミンA』
ビタミンAは、皮膚や粘膜を作る時に必要なビタミンです。抗酸化力を持ち、細胞の酸化を防いだり皮膚の抵抗力を高める効果もあります。緑黄色野菜などに含まれることで知られるβカロテンも、体内でビタミンAに変換され同様の働きをします。
代謝UPに◎『ビタミンB群』
ビタミンB群は、摂取した栄養素を代謝し、エネルギーや体をつくる原料としてきちんと使えるようにサポートする役割を持ちます。代謝を促すのでターンオーバーも促進されますよ。ここで、特に乾燥肌対策として重要なビタミンB群を紹介しておきます。
●ビタミンB1:主に糖質の代謝に関わる。ターンオーバーを促し皮膚の健康を維持。
●ビタミンB2:糖質、タンパク質、脂質を代謝。皮膚や粘膜の再生に関わる。
●ビタミンB6:主にタンパク質を代謝。皮膚の抵抗力の増進に関わる。
血行を改善する『ビタミンE』
ビタミンEは、強い抗酸化作用を持つビタミンです。血管の健康に関わり、全身の血行を促す役割があります。ターンオーバーのためにも酸素や栄養を運んでくれる血流(血行)は重要です。さらに、冷え性や肩こりにも効果がありますよ。
肌が喜ぶ!おすすめナッツのご紹介
これらの栄養素全てを含む手軽な食べ物が、ナッツです。今回は、その中でも特に乾燥肌対策におすすめのナッツをピックアップ。小島屋おすすめの商品とともに紹介していきます!
ビタミンEが豊富【アーモンド】
ナッツの定番アーモンドには、ビタミンE・オレイン酸・食物繊維・ビタミンB1・ビタミンB2・亜鉛が豊富に含まれています。
オレイン酸には抗酸化作用があるので、乾燥肌の予防だけでなく、老化の原因ともなる活性酸素を除去しシミやシワを予防する効果もありますよ。その他、便秘の改善や生活習慣病の予防にもおすすめです。
(※アーモンドの効果については以下の記事もご参照ください↓↓)
≪アーモンドの効果で健康に!アンチエイジングや美容にも効能が?効果的な食べ方も紹介!≫
アーモンドといえば素焼きタイプが主流ですが、あえての生アーモンドもおすすめ。というのも生アーモンドは加熱されていないので、ビタミンが失われにくいんです。しかも小島屋の生アーモンドは、伝統的な天日干し製法で作られているので高品質。美容に良いと最近話題のアーモンドミルクを作るのにもおすすめですよ!
(ただし、そのまま食べるのであれば生アーモンドは消化が良いとは言えませんので、消化が気になる方は素焼きタイプがおすすめでしょう。)
注目のオメガ3脂肪酸【くるみ】
くるみは、α-リノレン酸・ポリフェノール・食物繊維・ビタミンB1・ビタミンB6などの栄養が豊富。特にα-リノレン酸は、オメガ3脂肪酸に分類され、今研究が進められている注目の成分です。生活習慣病を予防する効果やアレルギーに対する効果が示唆されています。
(※くるみに含まれる栄養素については以下の記事もご参照ください↓↓)
≪くるみに含まれる栄養素を一挙紹介!健康・美容に効果のオメガ3脂肪酸など注目成分がたっぷり!≫
小島屋では、生くるみ・素焼きくるみ・殻付きなど、5種類のくるみをご用意しています。どれも新鮮なので栄養豊富!生くるみのほうが酸化しておらず、ビタミンも損なわれにくいという利点がありますが、抗酸化力はローストすることで増えるという研究もあります。摂りたい栄養素やお好みの味でお選びくださいね♪
美肌に効果【マカダミアナッツ】
マカダミアナッツには、パルミトレイン酸・オレイン酸・ビタミンB1・ビタミンB6・食物繊維・亜鉛が含まれています。
中でも注目はパルミトレイン酸です。パルミトレイン酸はマカダミアナッツに特有な不飽和脂肪酸で、皮脂にも含まれています。特に赤ちゃんの皮脂に多いとされますが、加齢とともに減少してしまうので外から補充することが重要です。
(※マカダミアナッツの美肌効果については以下の記事もご参照ください↓↓)
≪美肌効果はマカダミアナッツで手に入れよう!嬉しい栄養&効果で肌トラブルを解消!おすすめマカダミアナッツ&食べ方も≫
芳醇でノーブルなフレーバーから「King of Nuts」とも称されるマカダミアナッツ。無塩無油でローストした素焼きタイプは、国内で丁寧にローストしており、マカダミアナッツの甘さや香りを存分に味わえますよ。また、
殻付きの生タイプもご用意。酸化していない割りたてを楽しんでいただけますので、こちらもおすすめです♪
さらに効果を高める食べ方は?
そのまま食べても美味しく健康的なナッツですが、乾燥肌の改善に効果的な組み合わせで食べるとさらに良いですよ。ここでおすすめの食べ合わせをご紹介しておきましょう。
サラダ・ヨーグルトにトッピング
ナッツとサラダ、ナッツとヨーグルトの組み合わせは定番!相性も良いです。食物繊維や発酵食品を摂ることで便秘が解消され、老廃物を溜めないので肌荒れも起こしにくくなりますよ。ここで、毎日の食事に合わせるのにぴったりなレシピを紹介しておきましょう。
ドライフルーツと組み合わせ
また、ビタミンCが含まれるドライフルーツを合わせて食べるのも良いでしょう。ビタミンCはコラーゲンの生成に関わり、皮膚の弾力をサポートしてお肌を強くする役割があります。マンゴーやベリーなど、お好きなドライフルーツと合わせてグラノーラにするのもおすすめです♪
ナッツを食べて乾燥に負けない肌へ
いくら保湿ケアを頑張っても、肌を守る土台がしっかりしていないと乾燥肌は改善されません。普段の生活にナッツを取り入れると、バランスの良い栄養摂取につながります。皮膚のバリア機能を高める食べ物を摂取して、冬の乾燥に負けない素肌を手に入れましょう!
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