カリッ・サクサク・パリッと美味しいナッツ。おつまみやおやつに最高ですよね。最近はナッツの栄養成分も注目され、健康食品としても話題になっています。しかし、ご褒美に買ったナッツが気づけば賞味期限切れになっていた!という経験はありませんか?乾燥しているので日持ちがすると思われがちなナッツにも、賞味期限はあるのです。
今回は、東京上野・アメ横で1956年から続くナッツとドライフルーツの専門店・小島屋の視点から、ナッツの劣化や賞味期限について解説していきましょう!おすすめの保存方法も紹介しますのでこちらも要チェックです。
小島屋では、こだわりのナッツ71種類を取り揃えておりますので、こちらも合わせてチェックしてみてくださいね♪
ナッツに賞味期限はある?
ナッツにも賞味期限はあります。この賞味期限とは誰がどのように決めているのでしょうか?また期限が切れるとどうなるのか、見ていきます。
賞味期限とは?
ナッツ商品に書かれているのは賞味期限です。商品にもよりますが、大体2~6か月くらいものが多いですね。賞味期限は、ある程度傷みにくい食品に書かれており「その期限までは品質が変わらずおいしく食べられる」という意味です。つまり、賞味期限が切れたからと言って、すぐに食べられなくなるわけではありません。
(ちなみに、傷みやすい生鮮食品に書かれている消費期限とは「その期限までは安全を保障されている」という期間なので、過ぎたら食べないほうがいいですよ。)
注意すべきことは、これらの期限は指定された保存方法で未開封のまま保管した場合の期限ということです。一度開封したら、期限に関係なく早めに食べることが推奨されています。それでは、賞味期限が切れたり一度開封してしまったナッツは、一体どのような品質変化をしてしまうのでしょうか?
ナッツは『湿気』と『酸化』に注意
ナッツは乾燥した食品ですので、腐るというイメージを持つ人はあまりいないでしょう。実際、ナッツに含まれる水分量は2~6%とわずかです。(果物の水分量は80~90%、肉類は60~70%なので違いは一目瞭然です。)
食べ物が腐る理由は、水分があるところで細菌が増えるためですが、ナッツは水分がほぼないのでまず腐りようがないというわけです。ナッツは腐るのではなく『湿気』や『酸化』により劣化します。
ナッツが湿気るとどうなる?
ナッツの大敵は『湿気』です。せっかくローストしたパリっとした食感のナッツも、多湿環境に置いてしまうと水分を含んでしまい、食感が悪くなります。よく乾燥材が入っているのは、湿気を防ぐためなのです(ただし乾燥材は万能ではないので、正直ナッツにはあまり意味がありません)。また、湿気がひどい場合はカビなどの原因となることもあります。
ナッツの『酸化』とは
ナッツの酸化とは、ナッツの脂質に酸素が結びついて『過酸化脂質』という物質が作られることを主に指します。ナッツには不飽和脂肪酸が豊富に含まれますが、これらの多くは空気に触れると酸化しやすい性質を持つのです。
このような物質が作られると、ナッツの風味は落ち油臭くなることもあります。つまり、ナッツの大敵の2つ目は『空気』というわけです。他にも光や熱が加わると酸化はさらに促進されます。そのため未開封の密閉状態よりも、開封後の方が酸化しやすいのです。
ナッツ別!賞味期限の例
それでは実際に、いろいろなナッツの賞味期限を比べてみます。ここでは小島屋で取り扱うナッツの賞味期限を見てみましょう。(すべて未開封時の賞味期限です。)
素焼きアーモンド | 100日 |
生アーモンド | 130日 |
アーモンドプードル | 60日 |
素焼きくるみ | 70日 |
生くるみ | 70日 |
殻付きくるみ | 40日 |
素焼きミックスナッツ | 100日 |
素焼きマカダミアナッツ | 100日 |
素煎りピーナッツ | 90日 |
こう見ると「生だから短い」だとか「素焼きだから長い」というような法則性はあまりないように見えますね。(アーモンドプードルだけは細かく砕いており空気と触れやすいためやや短くなっています。)ナッツの種類別で見ると、くるみがやや短めですが、これは酸化しやすいオメガ3系脂肪酸を含むためです。基本的には2~3ヶ月と思っていただけると良いかと思います。
もし家に小島屋以外のナッツがあるという人は、賞味期限を見てみてほしいです。おそらく上の表とは違うと思います。実は、賞味期限は国が各食材に定めるよう義務付けてはいるものの、実際に賞味期限は決めているのは製造している企業なのです。
つまり、上記の表は小島屋が自信を持って品質とおいしさをおすすめできる期間というわけです。小島屋はプロのシェフさん、パティシエさんにも多くご利用いただくため、味の変質に敏感な方でもおいしく食べられる日付に設定しています。そのため一般的な賞味期限に比べて短めかもしれませんが、どうぞご了承ください。
そんな小島屋の商品はこちらです↓↓
産地はもちろん、焙煎方法にもこだわり抜いたナッツを取り揃えております。一度食べると違いがわかってもらえると思うので、ぜひお試しくださいね♪
賞味期限切れのナッツは食べられる?
では、実際に賞味期限が切れてしまったナッツはどうすればよいのでしょうか?ここではその見分け方や対処法を見てみます。
ナッツの劣化の見分け方
先ほど説明したように、「賞味期限切れ=食べられなくなる」というわけではありません。未開封で賞味期限が切れた場合だと、おいしさは落ちますが食べられる場合が多いです。開封後であれば、できるだけ早く食べきるのがベストでしょう。但し安全に食べられる期限の表記はないので、最終的には五感を頼ることになります。
・触るとベタベタする
・酸っぱい臭いがする
・古い油の臭い/味がする
上記に当てはまる場合は、基本的には食べないでください。酸化した油を摂取することになるので、健康にも悪影響となってしまいます。
湿気てしまったナッツの復活方法
ナッツは一度酸化すると戻せませんが、多少の湿気による食感の変化くらいは戻せることがあります。方法としては「フライパンで煎り直す」「オーブンで再度ローストする」ことです。しかし、食感は戻っても風味は戻らないので注意が必要です。
また、砕いて揚げ物の衣にしてしまうという方法もあります。まだ食べられるけど劣化してしまったナッツをなんとかして食べたい!という時にはおすすめです。
ナッツを酸化させない!保存方法
ナッツを長くおいしくたべるためには正しい保存方法が重要になります。ここで、ナッツ専門店おすすめの上手な保管方法をご紹介します!
基本のナッツ保存法
ナッツの大敵は『湿気』と『空気(酸化)』でしたね。これらを踏まえると、保存のポイントは以下の3つです。
①直射日光は避ける
②湿度の高くない、涼しい場所に
③開封後は毎回袋の空気をできる限り抜いて袋を閉じる
①の直射日光は、酸化を促進させる原因となります。またナッツが嫌う温度変化を避ける意味もあります。②の湿度は、湿気や熱からナッツを守るためです。③に関しては、できるだけナッツを空気と触れさせないようにする方法です。
よくナッツ類をガラス容器で保存される人がいますが、ガラスでは空気と一緒に保存することになるため実はおすすめできません。空気を抜いて密閉できるジッパー付き袋がおすすめです。大袋を購入したときは、できるだけ袋の開け閉めを少なくするため、ジップロックなどに使う分を取り分けるのが良いです。長期保存では、乾燥材を入れるのもよいでしょう。
※基本的には、商品に表記の保存方法を参考にしてください。
※生ナッツは基本的にお野菜と同じと考え、野菜室での保存がよいです。
冷暗所ってどこ?
食品の保存方法に、「冷暗所で保存」と書いてあるものがあります。実際に小島屋のナッツ類の多くも、冷暗所保存をおすすめしています。
冷暗所とは、温度15度以下で、光の当たらない場所を指します。本来ナッツの保存はワインセラーのような場所が最適とされ、常に10~14度程度で温度・湿度変化がないところが好まれます。
家庭内ではなかなか難しいかもしれませんが、少なくとも出しっぱなしにはせず引き出しに収納したり、缶などに収納するのがよいでしょう。また未開封であっても、レンジなどやコンロなど熱を発するものの近くは、温度変化が起こりやすいのでご注意くださいね。
おすすめの保存レシピ~はちみつ漬け~
適切に保存しても多少は劣化してしまうナッツ。できるだけ長く楽しみたい!という人のためにおすすめなのが、ローストナッツのはちみつ漬けです。純粋なはちみつを使って容器を清潔に保てば、長期保存もできます。ガラス容器にナッツを詰め、浸るくらいのはちみつを入れれば完成です。
ナッツの大量消費レシピ
ナッツをたくさんもらった!大袋で購入した!などの時は、おつまみだけで楽しむのは少しもったいないです。せっかくなので、お料理・サラダやソース作りに使ってみるのはいかがでしょう?早めに消費する意味もありますが、実際に使ってみるとナッツの幅広い可能性を実感できるはずです!ここでいくつかレシピをご紹介しておきます。
こちらは、くるみを使ったドライカレーです。仕上げにくるみを混ぜ込むことで、食感にアクセントが効いたドライカレーになります。くるみ以外のナッツでも、もちろん楽しめますよ。ドライカレーは、カレーだけではなくドリアやトーストにも使用できる万能おかずなので、多めに作っておくと便利です。
こちらは、ローストカシューナッツを用いた中華風ソースがおいしいチキンライスです。ニンニクやナンプラーなどの調味料に浸ったカシューナッツの食感が絶妙で、コクもアップしますよ。チキンライス以外にも使えるソースなので、作り置きにもおすすめです!
賞味期限をみて新鮮なナッツを食べよう!
ナッツは乾燥しており保存食と思われがちですが、どうしても時間とともに劣化してしまう食材です。そのため、賞味期限はきちんと守る方がおいしくいただけます。また劣化の原因を知り正しい保存をすることで食感や風味を守ることができるので、ぜひお試しくださいね!
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よくある質問
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ナッツの開封後の賞味期限は?
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適切な保存状態で保管をする事で、商品の賞味期限までしっかりお召し上がり頂けます。開封後は、袋の中の空気を抜き、冷暗所などのすずしい所、湿度の低い所、直射日光の当たらない所に保管する必要があります。賞味期限内とはいえ、ナッツも時間経過で味が劣化しますので、早いお召し上がりがベストです。1か月~1か月半程度を目途にするといいでしょう。
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酸化したナッツ食べたらどうなる?
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酸化してしまった油脂は、むなやけや胃もたれ、消化不良などの原因になります。酸化してしまったナッツを戻す事は出来ませんが、多少の湿気による食感(しけった状態)は、再度フライパンなどでローストする事で戻せます。 ただし、食感は戻っても風味は戻りませんので注意が必要です。
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ナッツ 開封後 いつまで?
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ナッツは一度開封したら、いつまでというわけでないですが、期限に関係なく早めに食べることが推奨されています。保管は『湿気』や『酸化』に注意し、①直射日光は避け、②湿度の高くない、涼しい場所に保存し、③毎回袋の空気をできる限り抜いて袋を閉じるように心がけましょう。
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酸化したナッツの見分け方は?
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ナッツが酸化すると、食感や味が変わってきます。さらに劣化すると、触るとベタベタしたり、酸っぱい臭いがしたり、古い油の臭い/味がすることがありますので、このようなポイントを感じたら食べるのは控えた方がよいでしょう。
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開封後のナッツの保存方法は?
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ナッツは一度開封したら、期限に関係なく早めに食べることが推奨されています。保管は『湿気』と『酸化』に注意し、①直射日光は避け、②湿度の高くない、涼しい場所に保存し、③毎回袋を閉じる際には、袋の空気をできる限り抜く④袋を開ける回数は出来る限り減らすように心がけましょう。