~ デーツの故郷をめぐる旅 2 ~
第2章:小島屋が行く デーツ畑視察ツアー:マジョール編
今回は、小島屋でも人気商品の一つ、マジョールデーツの産地
コンチュラバレーに視察に来ています。
昨日は、ロサンゼルス到着からそのままリグレットノアデーツの畑に
行ってきましたが、もう収穫時間も終わりそうなので、
マジョールデーツは翌日の視察になりました。
因みに、リグレットノア と マジョール は デーツの品種の名前です。
マジョールは最高峰の品種の一つで、
リグレットノアは、それより一般的なクラスの品種です。
まずはホテルからまた昨日とは違うマジョールデーツの畑に向かって、
延々デーツ畑を1時間半ほど走ります。
見えているのは、植えて2年目のデーツです。
早速デーツ畑を進んでいくと、昨日と同じように
デーツの木に梯子をかけ、農夫の方が一つずつ房を見ていってます。
遠目から見て、
「マジョールデーツは手間がかかるんだよ。」とオーナーさんが言っていましたが、
別にリグレットノアと変わらないじゃないか、
と思いながら デーツの木に近づいていきました。
近づいてよく見ると分かりました。
写真中央に <丸い網のカゴ>がデーツの葉からぶら下がっているのが見えますよね。
その網のカゴの上に、オレンジ色の枯れたススキみたいのが見えますよね。
このススキ見たいの、デーツの実がついていた部分(房)なんです。
※ デーツの実が付く前には花が咲いてます。
◆ マジョールデーツが手間がかかるポイント ◆
他のデーツは房ごと切ってしまって、実をざざっとまとめてとりますが、
マジョールデーツだけは、房を切らずに、一粒一粒 木に登った状態で果実を摘んでいく訳です。
一粒一粒ですよ!
大農法のアメリカでありながら、そんな手間かかってるのかとびっくりしました。
一粒一粒 摘まれたデーツは、大事にカゴの中に収穫されます。
因みに、何故一粒一粒 摘果するかというと、とても果実が柔らかいから、
まとめてガサっとやると潰れてしまう為だそうです。
なので、他のデーツと違って、デーツを入れておくカゴも、薄く、
デーツがカゴの中でつぶし合わないようにされてるんですね。
この後、細かい説明をさせて頂きますが、
集めたデーツはその場で、責任者の人が分別してグレードチェックをし始めていました。
畑で第一段階のチェックをしてから、工場で再度グレード分けや不良品選別を行っています。
畑ではまず、この三段階にデーツが分けられていきます。
上の写真は、ドライフルーツとして商品になるデーツです。
まだ 大きさなどのサイズ選別はされていません。
上の状態は、ライペンという状態で、皮と実の間に水分がたくさん入ってしまっている状態です。
これはドライフルーツにならず、デーツペーストなどに加工されます。
上の状態は、ウェットという状態で、全体に水分が多すぎて、実と味にしまりが無くなってしまった状態です。
これは家畜の餌になったり、畑の肥料になったりします。
収穫したデーツの中の だいたい20%がライペンかウェットの状態なので、
ドライフルーツに出来るのは、収穫量の80%程度だとの事です。
◆◆ デーツのグレード表 ◆◆
ホテルに戻って私が即席で作ったメモで、すいません:苦笑
デーツのグレードは上記図の様に、
上から
1: ラージ
2: EXファンシー
3: ファンシー
4: EXチョイス
5: チョイス
と大きさによって分けられます。
上のグレードの方が粒が大きく、糖度も高くなります。
小島屋で仕入れているのは、一番上のラージというグレードです。
お恥ずかしながら、ここに来て初めて、ラージというのが
全体の収穫量の4%しかない という事が分かりました^^;
また、小島屋が仕入れている「デザートバレー社」が他社と違う売りは何?
とオーナーさんに聞きましたら、
「カルフォルニアのデーツ会社の中で数少ない
BRC(食品)国際規格認証を受けている。
だから、僕らが勝手にラージとつけている訳じゃなく、きちんとした国際基準に基づく規格と品質なんだ。」
と自信を持って言っていました。
他のメーカーさんだとラージっていっても、生産者独自規格だったり、適当だけど、僕らのは信用していいよ。だそうです。
因みに、マジョールデーツは現在色々なスーパーでも安いのを見かけますが、
あれ 大半がファンシーかエクストラチョイスです。
※ 海外から来た会員制大型スーパーのとか、そうだそうです。
この後、デザートバレーさんの工場も視察をさせて頂きましたが、
工場内は、BRC規格をとった際のルールで、全面撮影禁止の為、
一切取る事ができませんでした><(残念)
ただ、畑でオーナーさんと話していて一番うれしかったのは、
「収穫時期にわざわざ、デーツの畑まで見に来た日本人は、小島屋さんが初めてだよ。
だから、カルフォルニアデーツの事は、日本人だったら貴方が一番詳しいはずだよ。
ここまで来てくれて本当に嬉しいよ。」
とおっしゃって頂いた事でした。